ジリリリリｨｨ...カチッ
目覚ましの音を止め、二度寝をしたい気持ちを抑えて私は布団を出る。
「ふわぁぁ...」
欠伸をしながら背伸びをしたが、あまりの寒さにすぐ背中を縮めた。
冬の朝は本当に冷える。
だけど私はジャージに身を包み玄関のドアを開ける。
するとそこには同じジャージを着た
私の恋人である菅井友香が寒そうに屈んでいた。
「友香おはよう！たくっ、どんだけ寒がってるの！情けないなあ。ほら早く立って！」
「だって寒いんだもん...というか、あかねんも震えてるじゃん！」
「...」
挨拶をして、すぐに友香の事をからかったけど、私は人のことを言えなかったみたい...。
「うー...もう寒い事を考えるのはやめよう！とにかく走るぞ！！」
「あかねんは元気だな〜」
「はい、出発ー！」
そう声を出して、私と友香は走り始めた。
私たちが朝早くから何をしているかというと
部活の為の体力作りだ。
高校に入ってから始めたテニスを上達させるため、体力と筋力をつけようと毎朝走るようになった。
と言っても、恋人の友香は部活に入っていない。
それなのに何故 私の練習に付き合ってくれているのかは、私自身もよく分かっていない。
理由を知りたいとは思うけど、中々タイミングができなくて...
だけどまあ、私は友香の優しさだと勝手に解釈してる。
そんなことを考えていると
「あかねん待ってー...！はぁはぁ...私との距離に気づいて...」
友香の声が聞こえて後ろを振り向くと、数十メートル後ろに早くもクタクタになってる友香の姿があった。
友香と一緒に走り始めて既に数ヶ月経っているのに、友香には何故か体力がつかない。
だから毎回、走り始めてすぐに私はUターンして友香の元に向かう。
「たくっ、仕方ないなー！」
「あかねんごめん...」
友香の元につくと、友香はいつも申し訳なさそうに謝る。
「謝ることないよ！友香のペースで一緒に走ろ？」
「うん！頑張る！！」
ガッツポーズをしてそう意気込んだ友香と一緒に私はまた走り始めた。
〜1時間後〜
「よし、ゴール！」
「はぁはぁ、あかねんお疲れ様...！」
「友香もお疲れ！」
決めたコースを走り終え、再び私の家の前に戻ってきた。
「今日もごめんね...」
突然、友香が私に謝ってきた。
「何、どうしたの？疲れすぎ？」
何に対して謝ってるのかよく分からないから
笑いながらそう言うと、友香が申し訳なさそうにこう言った。
「だって、勝手に私があかねんの練習に参加してるのにいつも足引っ張っちゃって...迷惑かけてるから...。」
「ばーか！」
「えっ？」
私の返しに驚く友香。
首を傾げて不思議そうに私を見つめてくる。
「迷惑じゃないよ。それに、私は友香と走れて楽しい！」
「...ｯ あかねん、本当に大好き！！」
そう言って玄関前で私に抱きついてきた。
「私、汗臭いよ！」
「私もだから...。」
「ならいっか？」
「あかねんって何か馬鹿だよね？」
「それすごい傷つく！！」
そんな会話を抱きつきながらして、二人で笑いあった。
しばらくすると、登校時間が迫っていることに気づいた。
「あっ、時間やばい！！もう、友香が走るの遅いせいだからね！」
「え！酷い！さっきと言ってることが矛盾してるー！！」
「なんのことかな？ほら、それよりも早く家に帰って支度してきなー！」
「もう、あかねんのバカ！じゃあまた学校でね！」
「うん！また後で！」
フラフラと走りながら家へ向かう友香を見送ったあと、私も小走りで家に入った。
大変で、走るのをやめたくなる時も多くあるけど
朝のあの時間を私は勝手にデートだと思っているし、それに付き合ってくれる優しい友香がいるから...
これからも気合を入れて頑張るぞ！！
終
…………………………………
おはようございます！
久しぶりの更新ですね。
この小説は冬に最初のあたりを書いて置いていたものなので
季節感が全く無い笑笑
ごめんなさい。
ただ消すのは嫌だったので投稿させて頂きました！
「毎朝走るあかねんに付き合う友香が尊いんです(TT)
すぐに疲れてしゃがみこむ友香に手を差し出して友香のペースで一緒に走り出すあかねんがカッコいいんです(TT)」
自分で書いた感想です(TT)笑笑
たまには感想書こうかなと？感想に語彙力ありませんが笑笑笑笑
4月に入り色々な事が新しくなって
中々小説に時間を作れなくなっていましたが
今月中にこの小説を投稿出来て良かったです！
次の投稿は今月中が難しそうなので、来月辺りになると思われます！
西野七瀬×小林由依が投稿できたら...と思ってますのでお楽しみに！
ありがとうございました！
それではまた次の更新で(^_^)/~~
Twitter→@hono_ameba
HONO