今泉さんを送った私はそのまま家に帰った。


部屋のドアを開けて一目散にベットへ寝転がり、今日一日の事を
寝て、忘れ去る前に思い出す。


まずは、渡辺梨加さんと菅井友香が付き合っていたという事。


そしてその事を今泉さんが前から知っていた事。


それと渡辺梨加に付き合っていることを伝えられた時に、自分の胸が痛くなった事。


落ち着く自分の部屋で、起きたことを振り返ると
その時には浮かばなかった考えが出てきた。



私の胸が痛くなった理由は、渡辺梨加さんの事が好きだったからなのだろうか...


だけど、今泉さんと居る時はそんなことを忘れ
今まで面倒だと思っていた事を、今泉さんにすることが出来た。


これは恋...?



理佐「あー...もう、わかんない!」


バサッ


心の整理が終わる前に、私はいっぱいいっぱいになってしまい
一度考えるのをやめて寝る事にした。










カァー カァー



いつものカラスの声。


動こうと体を起こしたけど、今日はいつもに増して体がだるかった。


昨日考えすぎたせいだな...


自分でそう終結させ、私はいつも通りに支度を終え家を出た。



理佐「はぁ...やっぱり怠い気がする...」


通学路の途中で電柱に手を付き俯く。


ここでようやく私は、熱があるかもしれないと疑った。


けど家に戻っても、親は何もしてくれないだろう...。


そう分かっていたから

私はゆっくり歩き始め、商店街横のファミレスに近いコンビニに入った。



ウィーン


「いらっしゃいませー」



とりあえず冷えピタと飲み物でいっか...

薬は家にあったと思うし。


あー...段々頭がガンガンしてきた、やばいな。



「ありがとうございましたー」



頭痛と戦いながら、何とかコンビニで買い物を済ませた私はまたもゆっくり歩き始める。


このペースだと家まで15分かかりそう...

いつもなら5分なのに、、


自分の怠い身体やガンガンと痛む頭にイラつきながら来た道を戻っていると



梨加「渡邉さん...??」



後から渡辺梨加さんの声が聞こえた。



理佐「あぁ、おはよ...


梨加「大丈夫...?」


私の調子の悪さに気づいたのか、渡辺梨加さんは駆け足で近づいてきた。


だけど渡辺梨加さんの姿がだんだん薄れて、体の力が抜けてきた。



理佐「だいじょ...うぶ...



そして私は、渡辺梨加さんに倒れかかる形で意識を失った。