「うわっ...彩花また赤点じゃん。」
高本「ちょっと京子!覗かないでよ!」
今は数日前に行われたテスト返却の時間。
連続で赤点をとってしまった私の名前は高本彩花。
そして、真顔のようで口元をにやけさせてる後ろの変態がクラスメイトの齊藤京子。
勉強が出来る京子はテスト返却の後
いつも私の事を嘲笑う。
京子「ちゃんと勉強してきたのかよ?」
高本「うっ...」
京子の質問に言葉が出ない。
だって、ノー勉だもん...。
京子「そろそろ進級も危うくなってきたな!」
高本「...ッ 運動音痴のくせに...!」
私をからかいながら自席に戻って行った京子の後ろ姿に、羨ましさから皮肉を小さな声で言った。
この時間が終わると、次の授業は体育だ。
私は運動に自信があるから、憎たらしい京子を今度はこっちがからかってやる!
「高本!もう授業は始まっているぞ!教科書はどうした!」
高本「あっ、すみません...!」
意気込んでいる間にテスト返却が終わり、既に授業が始まっていたようだ。
先生に注意された私は急いで教科書を机の上に準備する。
視線を感じてパッと京子の方を見ると、京子は頬ずえをつきながら私の事をニヤリと笑った。
ほんとっ、腹立たしいんだから。
京子は昔からそうだ。
幼い頃から、小さな事で私のことをバカにしていた。
その事で何度も何度も喧嘩したけど、私は京子から離れることをしなかった。
理由は私が、京子に好意を寄せているから...。
ピンポイントで私を怒らせる言葉を言ってくるけど、それでも京子が私に構ってくれている。
それが嬉しいんだ。
京子はふざけて言っていると願いたいが
人に気を遣わない、悪いような...良いような...
変な素直さを持っている京子が私にいう言葉はどれも本音だと思う。
「うちは彩花と一線を越えることは無いな〜」
数年前にたまたま京子と一緒に見た同姓恋愛のドラマ。
その時、京子が私に言ったその言葉は私に告白する勇気すらも奪い取っていった。
だから私はこれからもこの関係が
...続けばいいと思う、、、。
終