彩花を追いかけて、着いた場所はレッスン場。
キィ-...ガチャッ
美玲は...居たっ!
京子「...美玲!彩花来てない?」
ドアを開けて
私はすぐ美玲を探し、彩花が来ていないかを聞いた。
美玲「彩花?来てないよ?」
美玲は驚いた表情で私を見つめながらそう言い、首を横に振った。
美玲「彩花と仲直り出来なかったの??」
京子「う、うん...。」
美玲「彩花をさらに怒らせちゃって、今探してるって事か...。」
美玲はやっぱり、鋭いな...。
なんて思いながらも、頭の中は彩花で一杯で
早く探そうと、私は美玲に一言いってレッスン場を出ようとした。
京子「...探してくる」
美玲「手伝うよ?」
京子「ありがとう。でもごめん、私が探さないと...。」
美玲「分かった、先生には上手くいっとくね!
京子「美玲ありがとう!じゃあ行ってくる...!」
美玲「うん!行ってらっしゃい!」
美玲に見送られ、私はある場所に向かった。
レッスン場に居ないとなれば
彩花はきっとあの場所にいると思っていたから、私は迷わずに走った。
京子「着いた...彩花はどこだ。」
私が向かったのは、彩花に告白した公園だ。
この公園にはたくさんの思い出が詰まっている。
入口から公園を見回すと、ブランコに乗る彩花を見つけた。
ギィィ~キィー
ブランコの近くに来た私は、彩花の名前を呼んだ。
京子「彩花...」
その声は、緊張で弱々しくなってしまった。
それに彩花は、私に気づいているはずなのに
私の声に反応してくれない。
彩花に嫌われてしまったかなと、ドキドキしたけど
私は諦めずに、今度はブランコに座る彩花の目の前に屈んで、彩花の手を握ってこう言った。
京子「彩花が楽屋で言ったこと、図星だった...。一番傷つけたくない人を傷つけちゃって、すごく反省してる...。
だから、その...別れる、とか...言わないでね...。」
彩花に言われる最悪のケースを考えたら、涙が出そうだった。
けど、それもそのはず...
だって彩花は、私にとって居なきゃダメな存在だから...。
彩花から目を逸らしてしまいそうになっても、耐えて、彩花からの答えを待った。
すると彩花は、何も言わずに手を強く握り返した。
強くって言っても彩花は握力が無いから痛くはないけど、精一杯の力っていうのは伝わってきた。
その行動は
゛離れないよ゛と伝えているのだと解釈した。
彩花の答えを聞いた私は立ち上がり、彩花に手を伸ばした。
その手を彩花は握り、立ち上がろうとしていた所を、私は強く引き 彩花を体で受け止めた。
高本「京子...?抱き合ってるところ写真に取られたらまずいんじゃない...?」
焦る彩花の背中を優しく摩り、私は彩花の耳元でこういった。
京子「大丈夫、彩花が何か言われたら 私が受けて立つよ?」
高本「ふふっ、流石京子...!」
顔を上げ、彩花は満面の笑みを見せてそう言った。
彩花の背中に回していた腕を緩めた所で、私は楽屋でのことを思い出した。
京子「そうだ、結局楽屋で何を伝えようとしてたの?」
高本「あっ...それはもういいの、だから忘れて?」
私の質問を聞いた彩花の顔は火照っていて
それを見て、何を伝えたかったのか私は尚更気になった。
京子「そう言われると気になるタイプなんだけど...。」
高本「...やだ!絶対言わないからね!ほらレッスンしに行こ?」
彩花は頑なに断り、話を変えられてしまった。
京子「チェッ...じゃあ行こっか?はい、手握って?」
高本「うん...!」
諦めて手を差し出すと、彩花は照れくさそうに返事をして
私の手をギュッと握った。
レッスン場に着くと
美玲が ホッ としたような表情を見せて、私と彩花にこう言った。
美玲「おかえり!」
終
……………………………………………
皆さんおはようございます(^^)/
今日の投稿で
高本彩花×齊藤京子(全2話)が完結しました〜!
お読みくださった方ありがとうございます!
きょんあやが書きたくて書きたくて仕方なかったので、書けて嬉しかったです(^-^)
ひらがなけやきを登場メンバーとしたのが初めてだったり、
会話文の書き方を新しくしてみたりと、今回は初めての事が結構ありました笑
また、きょんあやを書きたいと思ってるので
近頃 きょんあやの投稿があるかもしれません笑
けどその前に、他の小説を完結させないとですね!
ゆっくりですが、少しずつ書いてます!
前のように、長らく更新があくようなことは無いと思いますので
これからもよろしくお願いします!
それでは、また次の投稿で(^_^)/~~
Twitter→@keyaki_ameba
HONO