布団を抱えて、あかねんは部屋に戻ってきた。

ベットの横に布団を広げて、枕を置いたあかねんは、私に声をかけてきた。


茜:友香は布団とベットどっちがいい?


友:じゃあ布団で...!


茜:分かった、じゃあもう寝るね?おやすみ。


友:うん...おやすみ。



パチッ...



部屋の明かりを消して、あかねんは私の方に背を向け眠ってしまった。













 ...チュン チュン



菅:ンー 眩しい...。


目を覚ましたのはいいが、
強い太陽が照りつけていて、目がなかなか開かなかった。


少し経ち、太陽の光に慣れると

私は起き上がって大きく背伸びをした。


チラリと視線を落とすと、ベットには 既にあかねんの姿がなかった。


その後、窓から外を覗くと
昨日の雨空は晴れ上がり、とてもいい天気だった。


だから私は、きっといい事があると思ったんだ。






リビングに降りると、ソファに座るあかねんの姿が見えた。


菅:あかねん おはよう...!


茜:友香起きたんだね、おはよう。



あかねんは昨日と違って、ちゃんと振り返り挨拶を返してくれた。

私は目が合っただけで、嬉しかったんだ...。


そして 嬉しくてボーっとしていたのか
あかねんはどこか呆れたようにこう言った。


茜:何 ボケッとしてるの?ほら、ご飯食べよ!


友:えっ?あかねん今 笑った...?



私は、あかねんの笑った顔を久しぶりに見た。

ちゃんと見たけど、確認したくて あかねんに笑ったか聞くと、


茜:笑っちゃダメなの?


なんて、ちょっと怒ったように言うから


友:ううん!たくさん笑って!


私も笑って、そう伝えると


茜:アハハ、うん!


あかねんはもう一度笑顔を見せ、頷いてくれた。



ご飯を食べ終わると、あかねんは制服に着替えて学校に行く準備を済ませていた。


茜:制服乾いてるけど、友香はどうする?一回 家帰る?


菅:うん!帰ることにするよ!


茜:分かった!じゃあ途中まで一緒に行こっか?


菅:はーい!


ガチャッ



家を出て、分かれ道まで私とあかねんは一緒に歩いた。


茜:それじゃあまた後でね?


菅:うん!あっ そうだ!


茜:ん?


私はある事を思い出して、あかねんに伝えた。


菅:平手さんが、部長が居ないと困るんですけどー!って言ってたよ?


茜:じゃあ、後で謝らないとだ。教えてくれてありがとう!


菅:うん!




平手さんからの伝言を伝えた私は、手を振ってあかねんとわかれた。


見上げると綺麗な青空が広がっていて、とてもいい天気。


そして私は、足を弾ませてお家に向かった。