ため息を吐くと、
ガラガラ
ドアが開く音が聞こえて、うちは少し期待しながら視線をドアへ向けた。
だけど入ってきたのは、大きなダンボールを抱えた土生先生。
ガッカリしながらも、土生先生を手伝いにドアへ駆け寄った。
美:先生、大丈夫ですか...?うち手伝います!
そう言ってダンボールの上に乗っていた、多分授業で集めた問題集のノート。
それを背伸びして取って、デスクへと運んだ。
美:よいしょっ!ふぅ...。
少し経つと、土生先生もダンボールを床に起き、一息ついていた。
するとソファに座ったうちに、土生先生は質問をした。
土:こんな時間に小池さんどうしたの?どこか怪我しちゃった...?
心配そうに、うちを見つめとる土生先生にここに居った理由を話した。
美:違うんです、愛佳を探してて...。
いつも保健室に居るから、居るかなぁと思って来たんですけど...。
土:喧嘩?
美:そんな感じです...。
土:志田さんはたまに、前が見えなくなっちゃう時があるからね...。
土生先生は微笑みながら、そう言った。
やっぱり愛佳は保健室常連だから、土生先生は愛佳について詳しいんだな。
美:でも、うちが悪かったんです...。
土:二人共ちゃんと心は繋がってるから、大丈夫だよ?ほら、もう遅いから気をつけて帰ってね!
土生先生にそう言われて、私は保健室を出た。
美:愛佳、ちゃんと帰れたかな...?
心は繋がってるよね...?
帰り道、うちは愛佳の事を考えて道を歩いていた。
…………………………………
ガラガラッ
体育館を出た私は保健室に来た。
けど保健室は、きっとすぐ美波が一番最初に探しに来るだろう。
だから
ガラガラ
開けたドアを閉めて、下駄箱に向かった。
帰り道は美波が沢山、頭に浮かんだ。
殴ったのは悪かったかもしれない、でも許せなかった。
美波は私の彼女なのに、あの時誰かの視線を感じて確認するように見たら
あいつが美波を抱き締めながら、視線を私に向けていて、
カッとした私は、つい殴ってしまったんだ...。
でも気になるな、だって...。
志:あいつってあんな奴だったっけ...?
私はそう呟いてから、近くに落ちていた空き缶を蹴った。
カラン カラン...!
続