いま私は、恋人の理佐とお散歩デート中。
私はカラオケとか、遊園地とか、そういう所に行こうって昨日のメールで言ったんだけど、
理佐が、お散歩デートがいいって言うものだから
学校が創立記念日で平日の今日、お散歩デートをする事にした。
志:平日はやっぱり人居ないね!
理:うん。
志:いいお天気だね!
理:うん。
それなのに、さっきから理佐に話しかけても
「うん」しか返ってこない...。
嬉しくても、中々表情に出せない事くらい分かっているけど、
今日は特に冷たくて、会話が続くことは無かった。
せっかくのデートなのに...。
そう思いながら、理佐の手を引いて近くのベンチに座った。
それからまた私は、理佐に話しかけた。
志:三連休って幸せだね!
理:うん。
やっぱり話が続くことはなくて、悲しかったけど
理佐と居れるだけで良い。
なんて思っていると、
急に理佐が、コテンと私の肩に寄りかかってきた。
志:理佐?
理:んー...。
確認するように理佐の顔を覗き込むと、顔を苦しそうに歪めていた。
あれ?理佐が変だ...。
異変に気づいた私は、理佐のおでこに手を当てた。
志:これ熱あるんじゃない...?
歩いている時は、太陽の光で気づかなかったけど、
いま理佐の顔が、火照っている事に気づいた。
だから私は、急ぎながらも理佐を起こさないよう慎重に体を抱きかかえて持ち上げ、来た道を戻った。
志:もうすぐだから大丈夫。
理佐にそんな声をかけ続け、理佐を抱きかかえたまま自分の家へ向かった。
しばらく経つと、ようやく自分の家に着いた。
器用に鍵とドアを開けた私は、ベットに理佐を寝かせた。
続