おはようございます!
今回もみやさんから頂きました志田愛佳×上村莉菜のペアです!
リクエストありがとうございました!
ちょっと短めです。
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私の幼なじみである上村莉菜はよく、トランペットの練習を神社でしてる。
莉菜の頑張ってる姿を見るのが私は好きだ。
今も莉菜は練習中。
ブハァブハー
トランペットの音が響く。
莉菜は通っている高校の吹奏楽部に入っていて、上手く音が出せないからって
こうやって部活の後に神社に寄って、練習をしているんだ。
ここは田舎だし、近くに家がないから迷惑にはならない。
まあほとんど灯がないから苦労するけど、
莉菜は充分とか言って、毎日トランペット片手にここに来る。
私は付き添いというか見守りみたいな感じかな。
まあ暗い中、幼なじみであり好きな人を一人にするわけにもいかないからね...
けどもう時刻は21時を回ってる。
流石にそろそろ帰らないと親も心配すると思い、私は莉菜に声をかけた。
志:莉菜ー?もう遅いしそろそろ帰ろう!
ブーハー
まるで返事をしてるみたいな音が聞こえた。
それに返事と言ったって、「分かった」という返事ではなくて「まーだー」と言っているようだった。
だから仕方なく私はこう言った。
志:あと少しだけだよー?
すると
ブハ〜
今度は高い音をトランペットから出していた。
さっきから、楽器で返事してるし...
莉菜に向かってはぁ、と溜息をつきながらも自分の口角が上がってるのに気づけば、自分に呆れた。
志:フワァ...
学校のあと部活をして莉菜の付き添い、少し疲れてしまい眠気が私を襲った。
...三十分後
ブハァァ!
志:ん!?
突然耳元で何かが爆発するような音が聞こえ、私は飛び起きた。
少しだけでも、地面に座り大きな石に寄りかかって寝てたものだから背中が痛い。
志:んーよく寝たー!
立ち上がって大きく背伸びをすると
莉:やっと起きたー!
そう言いながらトランペットを手に握って、莉菜は私を見上げていた。
そんな莉菜に
志:莉菜のせいで背中が痛い、だから帰ったらマッサージしてよね?
意地悪っぽくそう言うと
莉:えー!
とか言いながら、うっすらと笑ってる莉菜の顔が見えた。
志:じゃあ帰るか!明日も朝練でしょ?
私は足を進め帰ろうとした、けど莉菜がそんな私を引き止めた。
莉:待って!神様にお願いしてから!
莉菜は私にトランペットを預けて、ポケットからジャラジャラと小銭を出し賽銭箱に入れ
ガランガラン...パンパンッ!
鈴を鳴らして手を叩いていた
きっと上手くなるようお願いしてるんだろう。
私も莉菜には上手くなって欲しい、だけど心のどこかでは今のままが良いとも思っている。
だって、莉菜がトランペットを上達させてこの神社に練習をしに来なくなってしまったら、
寂しいし、莉菜の頑張っている姿を見れなくなってしまう。
それが嫌だったんだ...
だから私はトランペットのマウスピース部分を口に当て
ブハァァァ〜!
莉菜の願いを邪魔するようにトランペットの音を響かせた。
終