冬休みに入れば、「クリスマスイブ」「クリスマス」「大晦日」など
沢山のイベントがある。

行こうって誘えば理佐は頷いてくれると思う、だけどそれは友達としてだ

もちろん友達として行くのも幸せなこと。
だけどやっぱり、恋人として行く事には負けるだろう。

何にせよ誘わない事には何も始まらない、
だから私は帰り道、隣を歩く理佐に話しかけた。

志:理佐?

マフラーを巻いている理佐は寒そうに振り返った。

理:何...?

志:冬休み、どっか遊びに行こ?

そう言うと理佐はうん、と頷いた。

何日にどこで遊ぶか、それを決めるのにはとても悩む。

理佐と駅で分かれて電車の中ずっと考えた

だけど考えている間、私には一つの場所しか浮かばなかった...

やっぱりあそこしかないよね、、。



私は行く場所だけを決めて、日にちは理佐と相談して決めることにした。


プシュー


いつの間にか最寄り駅について、電車から降りる

家に着くとすぐ、携帯を取り出して理佐に連絡する

『遊びに行く場所は決めたから、空いてる日にち教えて...!』

送信ボタンを押してベットの上に携帯を投げた。

すると

ピコンッ

すぐに携帯が鳴って光った。

理佐かな、そう思うとなんだかワクワクして嬉しくなった。

携帯を手に取って確認すると、理佐からの返信だった。

『今のところ特に予定はないから、愛佳が空いてる時で。』


全部空いてるって事はクリスマスイブでも良いのかな...

贅沢かもしれない、そう思いながらも

『じゃあクリスマスイブね...!』

なんて返信した。

もしクリスマスイブに遊べるなら、気持ちを伝えられらるチャンス何じゃないかって
一人で舞い上がった。

ピコンッ

また携帯が光ってすぐに手に取った。

『分かった、集合時間とかはまた後日。』


志:やったあ!

自然と嬉しい気持ちが声に出た。
けどすぐ、下に親がいる事を思い出して口を片手で塞いだ。

夏の頃は、すぐ返信したら嫌な気持ちになるかな?
なんて、馬鹿みたいに慎重だったのに
冬になった今は、携帯が光った瞬間手に取って、すぐに返信してるものだから
自分に呆れるのも仕方がない。

そう考えながらカレンダーに予定を書き込んだ。


十二月二十四日...理佐とお出かけ。


いつか、
お出かけじゃなくて、デートって書けるようになれたら嬉しいな...

なんて考えて自分の部屋を出た。











...二週間後

今日で冬休み前の学校は最後、明日から冬休みだ。

キーンコーンカーンコーン

チャイムの音を合図に解散となった。

タッタッタッ

私は軽い足取りで理佐の教室に向かう

志:理佐帰ろー!

理:あっうん!


返事をして、私の元に駆け寄って来た理佐は
まだ二十四日にどこへ行くのかを知らない。

内緒にしていたかったから...


だから理佐に

志:明後日は十一時に欅坂駅集合ね!

そう言って、集合場所と時間だけを教えた。

理:まだ、どこに行くかは教えてくれないの?

不満そうな理佐の質問に

志:内緒だよ!

そう答えてニシシと笑った。




どこに行くかは明後日までお預け...