渡邉さんと駅で分かれ、長い電車での時間
私は今までの事を思い出した。
渡邉さんの事が気になったのは五月、
もう約四か月前だ...
あの時は深いものを抱えてそうだな。
それくらいにしか思っていなかった。
だけど七月の後半、
夏休み渡邉さんの家に行った時に知った過去は
『深いもの』
そんなんじゃ表せないくらいの大きな事を抱えていると思った。
そして夏休みが終わった九月一日の今日
タバコに手を出していた事を知った。
そのことを知るのに、四ヶ月もの時間が経った。
だけど、四ヶ月でこんなにたくさんの事を知れたのは凄い事だと自分で思う
辛い過去や辛い現実。
その事を、一度友達に裏切られた渡邉さんが
私に話そうと決めてくれた
その事自体が凄い事だと思うし、嬉しかった。
それに対して私は、渡邉さんに一つ伝えられていないことがある。
それは、渡邉さんの事が好きという気持ち...
一目惚れをしたあの時から今日までたくさんの事を知って、さらに好きで溢れるようになった。
けどこんな事、相談できる人は居ない
一人で悩むしかなかった。
プシュー
よく頭の中でまとまらないまま、最寄り駅へとついた。
約一時間半も渡邉さんの事考えていた、そう思うと
ちょっと自分に引いてしまう。
最寄り駅から少し歩いて家に着いた
ガチャッ
志:ただいまー
私はすぐに自分の部屋に向かって、ベットに飛び込んだ。
すると
ピコンッ
鞄の中に入れていた、私の携帯が鳴った。
その携帯を取るために、
私はベットからゆっくりと起きて、鞄に手を伸ばした。
携帯を確認すると渡邉さんから連絡が来ていた
『今日は色々ありがとう。明日からも一緒に帰ろうね...』
その文字を見た時、心の底から喜びが溢れた。
大好きな人からの
「ありがとう」
大好きな人からの
「明日からも一緒に帰ろうね」
こんなに幸せなことはないだろう。
そう思いながらなんて返信しようかと考えた、だけどすぐに返したら
待ってたみたいで嫌な気持ちになるかな?
なんて急に慎重になっちゃって、
結局五分間も携帯を握りしめて時間が過ぎるのを待ってた。
今、私がとってた行動の方が、すぐ返信するより変だ...。
なんて自分に反省しながら、文字を打って渡邉さんに送った。
『こちらこそありがとう、もちろんだよ...!』
もし、私が明日。
渡邉さんに気持ちを伝えたら、、、
貴女はどんな反応をしますか...?
続