私の名前は平手友梨奈、今は高校一年生になり二ヶ月がたった六月。
それなのにこの休み時間、私は一人でポツンと席に座っている
おかしい...だって前までは座っていれば誰かが話しかけに来たし、
私の周りに誰もいないことなんて無かったから。
もしかしたら今この教室には私しか居ないのかも、
そう思って周りを見渡すと、教室の中はザワザワとうるさくみんな誰かと喋っていた
あれ?じゃあなんで私は一人なの?
いつから私は一人だった?
思い出そうとしても分からなかった、
けれど私には色々な子と話していた記憶が確かにあった。
だから立ち上がって近くで話していた子達に、いつものテンションで明るく笑って話しかけた
平:何の話してるの??
すると話していた子達は私の方を向いて
「出たその笑顔」
「なんか怖いよね」
「偽りの笑顔とかキモい」
そう言ってから去っていった
平:偽りの笑顔...?
意味がわからなかった、私の笑顔は嘘に見えるの?
私はその場から動けなくなり、頭の中でさっき言われた言葉がグルグルと回る
キーンコーンカーンコーン
授業が始まることを知らせるチャイムが鳴っても、私はその場に立ったまでまでブツブツと独り言を呟いた
平:何を言ってるの?偽りの笑顔って何?
先生:おい平手は何をしてる。早く席に座りなさい
先生が何かを言っているのは聞こえるがハッキリとは私の耳に伝わってこなかった
そしてブツブツと独り言をつぶやく私に対して視線が集まっているのを感じた
先生:平手!聞こえてるのか?!そこで何をしている!!
ようやく先生の声がハッキリと聞こえ、先生に向かって
平:すみません!気づきませんでした!!
そう笑って言うと、先生の手からチョークが落ちた
カツンッ!
そしてその瞬間
ザワザワザワ
クラスのみんなが、一斉に何かを話し出した
そのうち何個か聞こえた言葉があった
「今の笑顔見た?」
「みたみた!あれやばくない?」
「先生もチョーク落としちゃってたし!」
「やっぱり偽りの笑顔だ」
これも偽りの笑顔?
やっぱり皆おかしい、どうしちゃったの?
続