今回は志田停車場さんからリクエスト頂きました志田愛佳×守屋茜のペアで、

志田愛佳→バレー部キャプテン
守屋茜→テニス部キャプテンの設定です!

リクエストありがとうございました!
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 私の名前は志田愛佳、
この欅坂女子高等学校のバレー部キャプテンをしている、高校三年生だ。

そんな私が最近気になっているのはテニス部キャプテンの守屋茜。

同い歳だけどクラスは違う、

と言うか高一、高二と全く気にならなかった存在だった。
だけど三年生になって、部活中外にいる彼女の大きな声が体育館にも響くようになってから私は彼女に興味を持っている。

体育館の中、バレーボールを追う私の耳に届くほど大きな声で

今日も気合い入れるぞー!

なんて聞こえる守屋茜の声

部活中に守屋茜の声が聞こえるのが当たり前で、むしろその声を聞いて私も気合を入れてみんなをまとめたり出来てたんだと思う。

だけどその声は突然消えた。

いつの間にか聞こえなくなった声

声が聞こえなくなって三日経ったある日
私は部活の休憩中に体育館を飛び出し
テニス部のコートに向かった。

パーン

パシッ

私は近くにいた部員の子に話を聞いた

志:あの...?

?:はい?

志:守屋茜って居ないんですか?

?:あぁー

守屋茜の名前を出すと、その子は悲しそうな顔をした

志:何かあったの?

?:実はこの前の試合の団体戦で負けちゃって全国に行けなかったんですよ、守屋先輩はそれで責任感じちゃったみたいで、自分の代だけ行けなかったって...

志:そうだったのかわかった、ありがとね!

?:はい!

私は部員の子にお礼を言って体育館に戻った

体育館に戻ると顧問の先生が話しかけてきた

顧問:志田どうした?

志:ちょっと具合悪くて...今日は先に帰って大丈夫ですか?

顧問:んー仕方ないな...!しっかり休めよ!

私は嘘をついて部活を早退した
そして守屋茜を探した

部活に出てないんだからもう学校には居ないのかもしれない、
けどなんとなく私はまだいると思った。

だからきっとどこかで落ちこんでるはずの守屋茜を探した

タッタッタッ

結局どこの教室にも居なくて最後に屋上に行った

ガチャ

志:はぁー疲れた...守屋茜どこいったんだよ

そう呟いて屋上から校庭を眺めた

すると

守:守屋茜って言った?

志:!?

声の聞こえた横を見るとそこには守屋茜が立っていた

志:あっ、守屋茜見つけた!

茜:なんでフルネーム?それになんで私のこと探してたの?

守屋茜は首をかしげて質問してきた
それに私は答える

志:フルネームなのに特に意味は無いよ、それで探してたのは声が聞こえなかったから...

守:声...?

志:いつからか聞こえていた守屋茜の声が今の私には必要不可欠な声なの。それなのにいきなり聞こえなくなるから気になってテニス部員の子に聞いた...
そしたら団体戦がダメだったって、、
だから落ち込んでるのかなって探しに来たの。

守:必要不可欠ってなにそれ...

守屋茜は苦笑いしながら言った

志:噂で聞く守屋茜と本物の守屋茜はかけ離れてるね

守:えっ?

志:噂で聞く守屋茜はもっと強くて怖くてみたいな感じだったけど、本物の守屋茜は意外に落ち込むし可愛いところいっぱいあるじゃん

守:っ...!?

そう言って私は少し離れていた守屋茜との距離を詰め、守屋茜の横に着いた

そして守屋茜を部活は違うけど同じキャプテンだから、また元気に声を出して部員みんなをまとめてる守屋茜に戻って欲しかったから
こう言った


志:まだ個人戦残ってるんでしょ?良かったら見に行ってもいいかな?

守屋茜は笑ってるのかびっくりしてるのか判断しにくい顔をしていた

守:来てくれるの?

志:うん...その代わり私の試合も見に来てよね

守:うん...

私は少しでも守屋茜の力になれたのだろうか
そう考え前を見ると

いつの間にか日は段々と落ち辺りは暗くなってきた

志:じゃあそろそろ家に帰らないと、それとキャプテンってさ責任とかプレッシャーとかそういうの結構あるけどさ、
全部背負ってたら元気なくなるぞ、だから副部長とかにちゃんと相談しな。守屋茜だけが悩むことなんてないから...

そう言って隣にいる守屋茜の頭を撫でて屋上を出た

学校を出てちょっと偉そうだったな、なんて反省しながら道を歩いていると


タッタッタッ


後ろから足音が聞こえ振り返った瞬間

ギュッ...

志:えっ...?

びっくりして自分の胸元を見るとそこには私に抱きつく守屋茜の姿があった

志:守屋茜...?!

またフルネームでそう呼ぶと、少し不満気な表情をして

守:茜って呼んで...!

少し照れくさそうに言った彼女がとても可愛かった

志:明日からはまた部活行く?

守:うん...!

志:茜の元気な声でうちも部活頑張らないとね!

そう言ってまだ私の胸元に抱きついている茜を引き離した

守:...

無理やり話したもんだから茜は悲しそうな顔をして俯いている
別に嫌で引き離したわけではもちろんない

志:ほら手!くっついてたら歩けないでしょ?

そう言って無理やり茜の手を握って歩き出した





次の日からは

今日も気合入れて頑張ろう!

前のように茜の大きな声が体育館にまで響き渡っていた

そしてその声を聞いて私は大会に向けて頑張るんだ