あくびをしてソファに座る志田さん

美:なんで志田さん!?

志:こっちのセリフだけど

なんて言ってまた志田さんはあくびをした

志:フワァァ...そんなことよりどうしてお前は保健室来たの?

美:あっ!忘れてた手首捻ったんだった!

志:バカ丸出しだな

美:クッ...

志田さんにバカにされたけど無視して先生を探した

美:あれ?先生はおらんのかな?

そう言うと志田さんがこう言った

志:先生ならさっきどっか行ったよ

美:えー...そんなん困るよ...

自分で手当出来るわけじゃないしどうしよ...

困って立ち尽くしていると

志:お前体育で怪我したの?

志田さんが話しかけてきた

美:それが跳び箱跳んだらグキッだよ?最悪だよほんまに...

志田さんに事情を話すと

志:ちょっ、跳び箱ごときで?ハハッ馬鹿じゃん

うちを馬鹿にしながら笑った
やっぱり酷い人や...

うちは志田さんの言葉を無視して窓から外を覗いた
すると突然

ガタガタ

後ろからもの音が聞こえた

美:えっ?

後ろを振り向くと包帯を手に持った志田さんが立っとった

美:何しとるん?

そう聞くと、手でうちを招いた
うちが志田さんの元に行くと

志:そこ座って

美:えっ?

志:いいから

そう言ってさっきまで志田さんが座っとったソファを指さした

美:わかったよ、

そう言ってソファに座ると、志田さんが椅子を持ってきてうちの前に座り捻った方の腕を持ち包帯を巻き出した

美:志田さんもしかして手当してくれてるん?意外と優しいんやな...

なんて呟くと

志:うるせー黙って手当されてればいいんだよ、これじゃあマネージャーすら出来ないだろ

美:ありがとう...

志:うん...

なんやこれ、うち志田さんと何だかいい雰囲気やん...いやいや有り得んよ...
なんて思っていたら

志:終わったからとっとと戻りな

さっきの優しい志田さんは消えていつもの志田さんに戻ってしまった

美:はいはい分かりましたよ

そう言って保健室を出た

美:優しいと思ったのになんで最後はああなるん?はぁ...


保健室に長居してしまって授業は既に終わっていた。
うちは着替えて教室に戻った
教室に戻るとみんなが心配してうちの元に来てくれた

葵:美波大丈夫?

小:痛そう...

織:大変だったねー...

美:みんなありがとう!けどもう大丈夫よ!

そう言って席に座ると

タッタッタッ

廊下から足音が聞こえて廊下を見てみると

理:はぁはぁ

廊下には息を切らした理佐が立っとった

美:理佐?

理:えっ?みーちゃん大丈夫なの?

美:うん!だって捻挫やもん!

理:捻挫!?なんだよかったー...お大事にね!

理佐はそれだけ言って教室に戻って行った

理佐は一体うちに何が起きたと思ったんやろ?だけどあんなに心配してくれるなんてやっぱり理佐は優しい...

志田さんなんかとは比べもんにもならん!


そう思って席についた