理佐さんの名前を呼んだ
すると理佐さんは私に気づいた

理:友香…?

私は例え理佐さんが長濱さんを選んだとしても久しぶりに会えたから私の元に駆けつけてくれると思ってた。
だけど私の考えは甘かったみたい
理佐さんは下を向いて私と茜さんがいるドアではない方から走って出ていってしまった

菅:理佐さん…

茜:大丈夫?

茜さんはそう言って私を慰めてくれた
そして茜さんは

茜:友香は教室で待ってて?
私追いかけてくるから

菅:えっ、だけど...

茜さんはそう言ってダッシュで理佐さんを追いかけて行った


…………………………
一方理佐は

今日友香が学校に来ていたのは葵が言っていたから知っていた
私は友香を裏切った
だけどもしかしたら来るんじゃないかって
放課後教室で待っていた
友香を裏切りねるを選んだのにやっぱり友香を一目見たかった
こんな曖昧な気持ちは友香にもねるにも失礼
そう分かっていてもやっぱり気持ちを抑えられなかった。

いろんなことを考え教室に座っていると
ドアから友香の声が聞こえた

菅:理佐さん!

理:えっ、友香?

本当に来たんだ...
本当は嬉しかった
だけど後ろに軍曹もいた。

そして私は怖気ずいてしまった

だから走って逃げたんだ...

タッタッタッ

走って屋上に来た

理:バカだな私...

少し経つとドアが開く音がした

ギィィ

理:友香?

振り向くと友香ではなく軍曹がたっていた。

茜:理佐...!

私はその声を聞いて覚悟した
きっとまた怒られる
そう思った瞬間、軍曹は私の元に駆けつけてきて手を振りあげた

ビンタされるそう思った

私は目をつぶり受け止める覚悟をした

だけどいくら経ってもビンタはされなかった

私は目をゆっくり開けた

すると軍曹は振り上げた手をゆっくり私の頬に置き

茜:理佐ってバカだね?
どーせ、長濱さんを選んだのに
友香の事も一目見たいとか思ったんでしょ?

呆れたような口調でそう言った

理:...

図星だ

すると今度は軍曹が謝った

茜:ごめんね理佐...
元はと言えば私が友香に抱きついて二人の気持ちをすれ違わせてしまったから...
友香の事好きだから諦めたくなかったから
理佐のことで悩む友香を見ていられなくて...ごめんね理佐...

あの軍曹が今にも泣きそうになってた
そしてこの瞬間、私は友香だけでなく軍曹のことも苦しめていたことに気づいた

理:軍曹は悪くないよ...ただの私の嫉妬。
だけど今更どうしようもない。
だから友香の事は軍曹が幸せにしてね...
軍曹の事苦しめてごめん。

私はそう言って屋上をあとにした。

きっとこれでいいんだ

そう思い階段を降りていると後から大きな声がした

茜:ふざけんな!そんなの私が許さないから!

理:軍曹?

階段の上から軍曹がそう叫んだ

茜:理佐、いい加減にしてよ!友香はきっと今も理佐が好きなんだよ!それで友香は理佐を信じて前に進もうとしてる、それは友香一人でじゃない私とでもない、理佐と2人で進もうとしてるの!
なんで分からないの?ねえ!理佐!

軍曹の言葉が胸に染みた

そしてこの時私は答えがわかったんだ。


理:軍曹!私前に進むよ!

そう言うと軍曹が嬉しそうに笑った