次の日、私は学校について下駄箱を開けた。
すると下駄箱の中に一枚の手紙が入っていた

見てみるとそこに書いてあったのは

『友香を幸せにして 。 理佐』

理佐からの手紙。

茜:どういう事?

訳が分からなかった。理佐は付き合ってる友香じゃなくて長濱さんを選んだってことなんだろうか。
だけど私はこの時一つだけ強く思ったことがあった、それは。

『最低』という事だけだ。


私は理佐の手紙を二つに破いて捨てた。


そしてこの時、私の頭は更に友香で一杯になった

だけどなんて伝えたらいいのか分からなかった。

もしこのことを伝えたら友香は二度と笑わないんじゃないかって、怖かったんだ...。

だけどきっと友香は理佐の事をあの病室で待ってるんだ...
その期待を裏切らせてしまうなら
今のうちに言ってしまったの方が良いのではないかと思った。

この時友香に本当のことを言うと決心した。

そして私は病院に向かった。

コンコンッ

ノックして中に入ると友香はまた外の景色を見ている、今もきっと理佐を待っているんだ...

私は決心したのにやっぱり話しかけるまでに時間がかかった。
中に入って5分ほど経ち
ようやく私は話し出した。

茜:ねえ、友香...?もう外を見るのはやめな?
友香も何となく思ってるんでしょ?分かってるんでしょ?もう入院して三日目だよ?
だけど理佐から連絡はこないんでしょ?
もういいよ...
もういいんだよ...友香がそんな思いすることないよ...。

私は泣きながら友香にそう言った。
だけど友香はまだ外を見ている。
虚しい、悲しい、辛い、期待、色んな感情を持って外を見ている。
そんな友香を見ていられなかった。
そして私はついに言ったんだ

茜:理佐はここには来ないんだ...長濱さんを選んだんだ...。

そう理佐がここには来ないこと、
長濱さんを選んだことを...。

怖くて下を向いてそう言った。

そしてゆっくりと顔を上げると、

菅:うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

友香は突然叫んだ
そして立ち上がって暴れだした

ガチャン パリーン ドンッ

いろんな音が病室に響く

茜:ゆう

看護師:どうしました!?!?菅井さん!!!落ち着いてください!!

私が友香に話しかけようとした時ちょうど看護師さんが入ってきて遮られた。

友香は看護師さんに抑えられて抗精神病薬(強力精神安定薬)によって落ち着いた。

そんな友香を前に、私はただただ立っている事しか出来なかった...。



だけどこれでいいんだ...
だって理佐は長濱さんを選んだんだから。




そしてこの日は病院の人に帰ってください。
って言われたからすぐ病室を出て
そしてそのまま学校に向かった
時刻は4時間目が終わったくらいだ

5組について席に座るとすずもんが駆けつけてきた

鈴:あかねん来るの遅いじゃん!どうしたの?

茜:友香の所行ってた

鈴:あーそっか...菅井さん様子どう?

すずもんに友香の様子を聞かれてため息をした。

茜:はぁ...

鈴:あかねん?

すずもんが心配そうな声で私の名前を呼ぶ
すると今度はドアから声が聞こえた

?:茜ちゃん!!!

焦ってるような声だったから急いで振り向くと葵ちゃんがそこに居た

茜:葵ちゃん?

鈴:あれ?どうしたの?

私が葵ちゃんに気づくと葵ちゃんは急いで私とすずもんのところに来た

葵:ねえ!どういう事!?
朝から理佐、長濱さんと手繋いで登校してきたんだけど...!

鈴:えっ!?そんな訳ないじゃん!だって菅井さんと付き合ってるんでしょ?

葵:ねえ茜ちゃん聞いてる...?

茜:...。

ちゃんと、聞いてる。聞いてるから答えられないんだ...

鈴:あかねん、大丈夫...?

葵:ねえ、茜ちゃん...
お願いだから教えて...

葵ちゃんの顔を見ると今にも泣きそうな顔。
だから私はちゃんと言った

茜:理佐は、
友香を裏切って長濱さんを選んだ...

葵:えっ...

鈴:そんな...

2人は私の言葉を聞いて固まっていた...
空気は重くなり、
私はそれに耐えられず教室を出た。


そして私が向かったのは屋上。

ここは友香と理佐を後押しした場所...

私からしたら複雑な場所だけど今はここに来たかったんだ...


屋上に座り込んで友香や理佐のことを考えていたら後ろから声が聞こえた


?:貴女もここが思い出の場所?


茜:貴女は...