授業が終わるとすぐに茜が駆けつけてきた

茜:愛佳!渡邊さんどうだった?

志:うーん。友達になるのは難しそう‥.
だけど、トイレでの事は謝れたよ!

茜:大きな一歩!これからどんどん話しかけなよ!

志:えーーーー

話したい気持ちは大きいけどウザがられてしまいそうで怖かった

茜:押して押して大作戦決行だー!!!

茜は張り切ってそう言った

志:(なんでこんなに張り切ってるんだろう?)

私にはなんでこんなに茜が張り切っているのか理由がわからなかった。



その日の放課後、茜の押しに負けて
帰り一緒に帰ろうって誘うことになった。


志:絶対無理でしょー

そう呟いて後ろを見るとドアからニヤニヤした茜がファイトポーズをしてこっちを見ていた

志:茜ニヤケすぎだろ

?:あんたもな

志:えっ!?

突然話しかけてきたのは渡邊さんだった

理:あんたも充分ニヤニヤしてるけど、
フッ。

渡邊さんはそう言って鼻で笑った

志:いやいやてか名前志田愛佳なんですが、

理:あっそ

渡邊さんは興味なさそうに返事をして、そのまま歩いて行ってしまったから
小走りして追いつき勇気を出して誘った

志:あの、一緒に帰らない?

理:別にいいよ

志:えっ!?いいの!?

絶対断られると思っていた私はまさかの返事に声が大きくなった

理:声でか、葵みたい。

志:葵?まさか親友の?

理:ハハッ、葵は親友じゃなくて私の妹。

志:渡邊さん妹いたんだ!

理:いちゃわるい?

志:そんなこと言ってなーい!

理:確かにね


渡邊さんは帰り道、私に友達のように接してくれた。
私は嬉しくて多分ずっとにやけてたとおもう。


だけどそれはただの勘違いだったなんてバカな私は思いもしなかった。








次の日私は4組に向かった


志:渡邊さんおはよ!!

ドアから窓のところにいる渡邊さんに向かって挨拶すると4組の皆が私に注目した。


渡邊さんに話しかける人はなかなか居ないからきっと皆びっくりしたんだと思う。


そんなことを考えていたけど
肝心の渡邊さんは窓から体の位置を動かさず私の声を無視していた

志:ちぇっ、無視かー

私は諦めて1組に帰ろうとしてドアから離れて1組の方を見ると、茜が立っていた
なんだろうとみていたら
突然、全速力で走ってきて私の目の前で止まった

ダダダダダダダダダダッ

キキーーー

志:....。

私は突然のことで口を開けて呆然としていた


茜:あれー?愛佳ー??

そんな私をみて、茜は私の顔の前で手を振っている

茜:おーい

バチンッ

志:痛っ!

こんどはちょっと強めに突然ビンタをしてきた

志:何すんだし!

少し怒り気味に言うと茜は

茜:だってボーッとして私のこと無視するから!

志:いやいや!誰だっていきなり全速力で走ってきた人を見たらビックリするでしょ!

茜:まあまあ落ち着いて!

志:落ち着くなら茜の方だよ!


こんなふうに茜と私は4組の前でふざけ合っていたら
中からこんな声が聞こえた


『うるせーよ』


志&茜:!?!?