今︰話すの久しぶりだね!

志︰それ!

愛佳はいつものように元気で明るくてそんな愛佳を見るといつも心が落ち着く

志︰それで、なんでため息?
まさか平手に何かされたとか!?

愛佳は怒った顔で何故かキョロキョロしていた

今︰何にもされてないよ!むしろ私がてちを悩ませてる...

志︰てちか...。

愛佳は寂しそうな顔をしていた

今︰愛佳?

志︰あっ、ごめんね!なんでもないよ!
それで、なんで平手を悩ませてるの?

今︰私、てちに好きって言われた。
けどごめんって言ったんだ、
そしたらてち、諦めないからって...

志︰なんでよ!ずーみん、平手のこと好きなんでしょ?

今︰フフッ、それゆいぽんにも言われた!

志︰ゆいぽんっていつも一緒にいる子?

今︰そうそう!
何でだろね、けど私だけ幸せになったらいけないと思う...

志︰まさかうちの事で、告白断ったの?

今︰...。

私が言葉に詰まって黙っていると
愛佳がこう言った

志︰平手もバカだけど、ずーみんもバカだよなー

今︰えっ...?

志︰もっと、自分のこと考えな!人のこと考えられるのはいい事、いい人だけど自分の気持ちに嘘つくのはダメだよ?

今︰愛佳...

志︰たっく、仕方ないなー

そう言って愛佳は私の腕を引いて
屋上の扉の方に向かって背中を思いっきり押してきた

今︰!?

驚いて後ろを振り向くと

志︰うちは前向くよ!ずーみんも前向いて!!
そして平手の所行ってこい!

そう大きな声で愛佳は私を後押ししてくれた、愛佳は私にたくさん傷つけられたはずなのに、なのになんで...

今︰愛佳ありがとう!

私は涙を流しそう叫んだ

涙で視界がボヤけていたけど、かすかに見えた愛佳は涙を流していた気がした...。


愛佳に後押しされ、屋上を出た
まだ部活の時間。
だけど私は体育館に向かった。


外から体育館を覗くとバスケ部が練習していた。
なんだか懐かしい...
転校してきたばかりの時も今のようにここから体育館を覗いてた
あの時のてちは私を見た瞬間に暴言を吐くような人だった

そんな思い出に浸っていたら
てちが私に気づいた

平︰ずーみん...?

今︰てち...。

守︰平手!まだ練習中!!

てちが私に声をかけてすぐ
守屋先輩の厳しい声が体育館に響いた

平︰はいっ!すみません!

そう言って、てちは練習に戻った

今︰はぁ、私のせいでてち怒られちゃった...

私は反省しながら部活が終わるのを待った。

守︰お疲れ様でしたー!

守屋先輩の声で部活は終わった

立ち上がって体育館に行こうとしたら、体育館の入口からてちが勢いよく出てきた

平︰ずーみん!!

今︰てち...。
ごめんね、部活中だったのに

平︰そんなのいいよ!
見に来てくれてて嬉しかった!!

てちはとても嬉しそうな笑顔で話してる
そんなてちの笑顔が好きだ...

今︰好き...

とても小さな声でそう呟いた

平︰ん?

当然てちには聞こえてない...

今︰なんでもない!一緒に帰ろ?

平︰うん!!

私はてちと一緒に帰ることにした
ちゃんと、ごめんと言った理由話さなきゃ。
それにもう1度私の気持ちも...