仕事をしていて、いつも思うことがある。


自分はプロだと自分でいう人ほど、いざ本番となると一発で決まらないことが多いのだ。

自負するあまり、力み過ぎてるのか、気取ってるのか、なんだかわからないが、そうなのだ。

無論、そういう人たちは周りの応援も手伝ってか、人気も高いのだが、

どうも、仕事ははかどらないのだ。



それに引き換え、カメラを向けると、なにごともなくサラッとこなす人もいる。

かなりの数の追っかけを引き従えてやってくるアイドルなどは、さすが教育も行き届いているし、

度胸も座っているのは確かだが、


それほど人気のない役者さんや郷土芸能の方々の方がむしろ、一発でビシッと決まる方が多い。

そういう人たちは、なぜか打ち合わせの段階などでは、ものすごく控え目なのである。

自分たちでいいの?もっと他にうまい人いるんじゃないの?

そんな感じ。


自分はプロだと言い張る人。


自分でいいの?と遠慮がちに聞く人。


どちらがホンモノかは、やらせてみれば一目瞭然。


CMでもよく聞くフレーズだ。


プロがお伺いいたします!

プロの手で作り上げた逸品!!

私たちプロにお任せを!!


などなど。


自分のことを堂々とプロという人についていく人々。

人間は単純だからなあ。


でも、なんで自分からプロって宣言しなければならないかを考えてみれば、

それは、宗教でいえば教祖様みたいなもんなんだよね。






さて、前回のメルセデスに関連して、
面白い事があったのでここでご披露しましょう。

一人の若者が、オヤジの店にあったベンツを指差し、
このメルセデスかっこいいっすねえ、
メルセデスは高いっすよねえ、
メルセデス、乗り心地いいんすよねえ、

とメルセデスを連発。
知ったかぶりを披露。

それに答えるオヤジは、メルセデスとは一言も言わず、
ベンツは、、ベンツは、、と答える。

若者、浮かない顔をして、オヤジを見る。

なぜ、オヤジはメルセデスと言わないのか。

ここで、ドイツ歴が長い僕がお答えする前に、
自動車業界ではベンツ、若しくはメルセデスベンツと呼び、
メルセデスとは略さない。
ばかりか、型式で呼ぶのが通例だ。

さらに、ドイツでも、メルセデスベンツと呼ぶか、略すならベンツだ。
もっともベンツと略した場合は商用車を指すことが多いが。

知ったかぶりの若者は、こんなわからない車屋とは話もしたくないと感じで立ち去った。

メルセデス。
出版業界ではそう呼ぶらしい。
雑誌の読みすぎだな。
乗り心地も直進安定性もシートもハンドリングもエンジンもサスペンションもボディもブレーキも内装も、ベンツという車は普通の車だよ。どれも飛び抜けて優れているものなんてない。
逆に劣っていることの方が多いかもしれない。高次元でのバランスもされてない。
今の時代のメルセデスは・・・・・・
乗ってみればわかるよ。とぽつり。

アメリカではメルセデスと呼ぶんだそうな。





進まないと思うとバンバン吹かす。




抜けられないと思うとガンガン吹かす。




だからダメなんだよ。




あのシステムは普通の運転の状態で効果を発揮する。




当たり前のことなんだけどね。




駆動力かけすぎというか、高速で空転すると駆動力は逃げるんだよなあ。




 




とは、オヤジの弁。




 




なんのことやら?




 




そう、さっき来たダイハツのアトレーのお客さん。




なんでも、山でぬかるみにハマって脱出出来なくなったと、えらい怒っていた。




この車はほんまに4WDか!?わしを騙したんちゃうか!?




4WDのボタンもランプもない、これは4WDなんかない!




と・・・




 




そこで、オヤジはリフトで上げて4つのタイヤが回ることを実演。




しかも、バンバン吹かすと、後ろのタイヤしか回らないことも実演。




通常発進するような、負荷し具合だと前タイヤが回転することも実演。




 




それでも、お客さんはこれは4WDではないと、メーカーの客相に電話すると言っていた。




つまり理由はこうだ。




4つのタイヤが回ることが4WDではない。




泥濘から容易に脱出できることが4WDなのだ。




それ以外は4WDではないというのだ。




 




おもしろい人もいるもんです。