たぶんこの本も以前に紹介したかも
母親と離れて、今まで疎遠だった100年近く経つ古い家に暮らすおじいさんと過ごす5年生の夏休みの日々を書いた物語です。
僕が、一緒に暮らすようになっておじいさんは迷惑だったですか?という問いに
「なにを言うか。そんなこと思っとらん。」
「お前さんが来てくれて家が活気づいてきた。柱も、畳も、廊下も。庭や植木も。みんな喜んどる」
表現が渋くかっこいいです
夏の気配が無くなるこの季節
夏の空気を思い出し
良いとこどりのように、
昔の幼い頃の夏休みを懐かしむ・・・・ということができる本です
私など田舎者の古い人間なので
障子をすべて開けると、一間となってしまうような家で
クーラーなどなくても、家の中を風が抜けていく中での、お昼寝
広いお縁
お縁に腰かけて家族で眺めた星がいっぱいの空
花火の煙の香り
懐かしい自然の香りや色彩、素朴な人、優しさ・・・・
自然の中で育つことができて良かったなあと心から思うと同時に、
私は、子ども達に、過去を思い出すとき、こんな風に優しい空気を提供できたのだろうかと
ちょっと心配になりました
二人で、夏の夜空を見上げた。星がところどころに薄く輝いている。夜っていうのは不思議だ。お日様が出ているときには言えなかったことも、夜の闇にまぎれてしまうとなんでも許されるような気がしてしまう。
きっと夜の神様が、余計な話だってくだらない話だって、ぜーんぶ吸い込んでくれて、翌朝にはあとかたもなく片つけてくれるにちがいない。
何といっても、私は夏の夜が大好きです!