Bread&Butter 3-2 芦原妃名子 | 本に恋して❤

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自分が読んだ本を感想とともに残しておきたいと思いブログを始めました。

 

Bread&Butter

3-2

芦原妃名子

 

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芦原妃名子さん

「Bread&Butter」を読みました^ ^

 

 

    
  • 深田柚季 元小学校教師 34歳
  • 原洋一 文具店&パン屋店主 39歳

 

柚季ちゃんの元カレ笹本家がどうなってしまうのか…で終わった前回

 

柚季ちゃんのことを

笹本くんの浮気相手だと思って

原文具店に来た笹本くんの奥さん

 

柚季ちゃんから話を聞き

奥さんの勘違いだと分かり

有利に離婚できると思っていた

笹本さんの奥さんは落胆します

 

「何か彼に不利な情報をつかんだら教えていただけないでしょうか、お願いします」

と紙に「笹本詩織 090-××××××××」と書いて柚季ちゃんに渡して帰る詩織さん

 

 

 

「おはよう」

「できてるわよ、朝ご飯」

と笹本くんに声をかける詩織さん

 

食卓にはごはん、お味噌汁、焼き鮭と鮭の横に付け合わせ

 

それを見て苦い顔をする笹本くん

 

お箸を手に取ってごはんを食べようとしますが

お腹にズキっと痛みが走ります

 

「ててててて!」

と言いながら食卓からガターンと転げ落ちる笹本くん

 

「きゃーっ」

と声を挙げる詩織さん

 

病院に行って検査してみると

先生からは

「どこも悪くないですよ」

「胃も腸も十二指腸もキレーなもんです」

と言われ

 

「は?」

と笹本くん

 

神経性のものではないかと先生に言われます

 

「最近、健康的なものを見たり聞いたりするだけで吐き気がするんだよ…‼︎」

と原文具店でパンをがじがじ食べながら

「ジャンクな物が食べたい…」

と言う笹本くん

 

「この店ないの⁉︎」

「もっと、こう…」

「『コロッケパン』とか『ピロシキ』とか『カツサンド』とかさぁ〜〜〜〜っ」

と言う笹本くんのリクエスト(ワガママ^ ^)の横から

 

「『焼きそばパン』‼︎」

とすかさず口を挟む洋一くんの共同経営者の高名くん

(女の人のところに行っていましたが早々に追い出され戻ってきました)

 

「オレ『焼きそばパン』が食べたい♡」

とビール片手に

「黒ビールと合うよね〜」

とリクエストします

 

焼きそばパンを試作しながら

焼きそばパンの思い出を柚季ちゃんに語ってくれる洋一くん

 

やっぱり作ってくれる洋一くん

やさしい♡

 

元々、食に興味がなかった洋一くん

空腹を満たすためだけに食べていた食事から

自分でパンを作るようになって

「塩1g足すだけでパンの味が全然変わる」

ことに気が付く洋一くん

 

原文具店を始める前に知り合いの紹介で

1年間無給でパン屋さんの下働きをした洋一くん

 

「そこの『まかない』がスゲーの」

「一切手抜きナシ!」

 

そのまかないを食べ、パンを食べて

「舌と体が欲しがる物が分かるようにようになってきた」

と語る洋一くん

 

出来上がった焼きそばパン用のコッペパンは

焼きそばソースに負けないよう

いつものよりかみごたえしっかり

 

焼きそばを挟んで

さっそくショーケースに並べます

 

笹本くんがやってきて

「『焼きそばパン』だ‼︎」

と子どもみたいにショーケースに

かじりつき^ ^

 

「店で食べないでお家で食べてね」

と言う柚季ちゃん

 

「え…」

と笹本くん

 

「少し前、奥さんがこの店に来て言ってたよ」

と詩織さんに言われたことを笹本くんに話す柚季ちゃん

 

「笹本くんの考えてる事が手に取る様に分かるって奥さんは言ってたけど」

「多分、沢山誤解もあるんだよ」

「帰りなよ」

と言う柚季ちゃん

 

焼きそばパンを買って帰り詩織さんに

「…パン屋で君の好きな『クロワッサン・ダマンド』を食べたよ」

「オレにはちょっと甘かった」

「…今日は取りあえず一緒に『焼きそばパン』をー…」

と言う笹本くん

 

しかし詩織さんの表情は厳しいまま

 

ダイニングテーブルで向き合って座っている両親を離れたところからそっと見ているすずちゃん

 

 

 

朝から

ごはんとお味噌汁の位置、

 

詩織ちゃんのいとこの結婚式に

詩織ちゃんが履いて行った靴、

 

水切りラックの箸の上下、

 

詩織さんがわざわざ

「こだわりのお米屋さん」で買ってきた

おいしい新米のことなどなど

お互いの本音が吹き出す笹本くんと詩織さん

 

「『何とかうまくやっていこう』

って話し合ったじゃないか」

「すずの為に」

と言う笹本くんに対し

 

「無理よ」

「ろくでもない本音しか出てこないじゃない、私達…」

と言う詩織さん

 

その様子を見ていたすずちゃん

そっと家を出ます

 

「あれっ、すずちゃん!」

「どうしたの?一人?」

と原文具店の外から中の様子を窺うすずちゃんに気が付く柚季ちゃん

 

すずちゃんに

「パパとママは?」

と尋ねますが

 

「あの…、お店で一番大きなパンください」

と柚季ちゃんに言うすずちゃん

 

すずちゃんにそう言われ

「一番って…」

「バゲット…カンパーニュかな」

「あ、そうだ!」

「(じゃーん‼︎)『フーガス』‼︎」

 

とおっきな木の葉のようなパンを

すずちゃんに見せる柚季ちゃん

 

「◯◯◯円です」

とすずちゃんに言う柚季ちゃん

 

すずちゃんは50円玉を柚季ちゃんに渡します

「おかね…たりない?」

と尋ねるすずちゃんに

 

「大丈夫だよ、残りはパパにもらうから」

と言う柚季ちゃん

 

「すずちゃんジュース飲むでしょ?」

「ちょっと座ってて」

と奥に行って笹本くんに電話をかける柚季ちゃん

 

「どうした?」

と厨房から出てきた洋一くんに

 

「あ、洋一さん」

「ちょっとすずちゃん見てて」

と言う柚季ちゃん

 

電話に出た笹本くんに

「あ、笹本くん!柚季です!」

「すずちゃんが一人で大きなリュック背負ってて…」

と話す柚季ちゃんに

 

洋一くんが

「柚季ちゃん、すずちゃんいねーよ‼︎」

と柚季ちゃんに言います

 

駅の改札口を出てきた赤沢すみれちゃん(柚季ちゃんの元教え子)

「あれ?あの子…」

「柚季先生のパン屋によく来てる…」

と券売機の前で焦ってるすずちゃんを見つけるすみれちゃん

 

「一人?」

「何してんの?」

とすずちゃんに声をかけます

 

するとぶわっと涙を溢れさせるすずちゃん

 

「うわ…っ」

「ちょっと‼︎」

と驚くすみれちゃん

 

「はぁ?」

「家出⁉︎」

「ばっかじゃないの⁉︎」

「チビの分際で‼︎」

と相変わらず口が悪いすみれちゃん^^;

 

しくしく泣きながら

前に見たテレビドラマを真似して家出してきたとすみれちゃんに言うすずちゃん

 

「どこまで行くの?」

とすみれちゃんに聞かれ

 

「これで行けるとこまで…」

と小銭を見せるすずちゃん

 

「そんな小銭じゃ遠くに行けないよ!」

と言うすみれちゃん

 

自分のカバンから財布を出し

切符を買ってすずちゃんに

「はい、あげる」

と渡してあげます

 

「行くよ!」

と言いながら改札機を通り中に入るすみれちゃん

 

ホームで電車を待ちながら

すみれちゃんも家出しようとしたことがあるとすずちゃんに話し始めます

 

すみれちゃんのお父さんは単身赴任

お母さんはフルタイムで働き始めて

すみれちゃんはいつも家で一人だったから

カンタンに抜け出せると思ってたんだけどー

 

家出して一人でとぼとぼ歩いていたら

酔っ払いとぶつかり

「お嬢ちゃん大丈夫?」

と声をかけられ

「結局、怖くなって逃げ帰っちゃったの」

「大失敗」

と語るすみれちゃん

 

「でも」

「『二人なら怖くない』でしょ?」

とすずちゃんの手を取るすみれちゃん

 

「うん…‼︎」

とすずちゃん

 

 

 

原文具店では笹本くんが近所を探し回るも

すずちゃんを見つけられず

 

「あなたが朝っぱらから

くだらないケンカふっかけるから‼︎」

「すずが…‼︎」

と詩織さんは心配のあまり笹本くんに当たっています

 

洋一くんが書店のおばちゃんを連れてきてくれて

チビっ子二人が仲良く駅の改札に連れだって向かっていたと目撃情報をくれましたが

「二人…?」(誰と?どこへ?)

 

 

 

「遠くまで来たねー」

と言うすみれちゃんに

 

「ここどこかなー?」

と言うすずちゃん

 

すみれちゃんのお腹がぐぅーーっと鳴り

「あたし、パン屋にパン買いに行く途中だったのよ‼︎」

とすずちゃんに言うすみれちゃん^ ^

 

それを聞いたすずちゃんはリュックの中からフーガスを取り出してすみれちゃんに見せます

 

大きなパンの匂いを嗅いで

「いい匂い」

と言う二人

 

「ねぇ」

「せっかくだから外で食べようよ」

とすみれちゃんが言って下車します

 

飲み物を買って景色のいいところにあるベンチに座って二人でフーガスに齧り付きます

 

幸せそうな顔の二人

 

フーガスに入っているドライトマトから

すずちゃんのお母さん(詩織さん)が作ってくれるドライトマトのパスタやラザニアや

キッシュ、レモンタルトを思い出すすずちゃん

 

「ママのごはんが食べたい…」

としくしく泣き始めるすずちゃん

 

すみれちゃんは

「あんたの家出に付き合ってやってんでしょうが‼︎」と言いますが

以前、柚季先生と話したことを

すずちゃんに話してくれます

 

その話しを聞いてすずちゃんは

「すず…」

「おうちにかえる…っ!」

と言います

 

「来た道わかる?」

と言うすずちゃんに

 

「大丈夫」

「こっち…」

と急いで駅に向かう二人

 

ドンっと何かにぶつかって

「きゃっ」と声を出し

いててと転んじゃったすみれちゃん

 

「あっれーー?」

「チビっ子ちゃんだ」

「大丈夫ーー?」

と怖そうなお兄さんたち…

 

びっくりする二人!

すみれちゃんはすずちゃんの手を掴んで

走って逃げます

 

 

 

原文具店ですずちゃんのことを心配している

笹本くん夫婦、洋一くん、柚季ちゃん

 

柚季ちゃん携帯に埼玉のパン屋さんからが電話が入ります

 

そこで赤沢すみれちゃんがすずちゃんと一緒にいることを知る柚季ちゃんたち

 

埼玉に向かおうとする笹本くんたちと柚季ちゃん

 

柚季ちゃんはすみれちゃんのお母さんに電話しようとしますが教師時代に言われたひどい言葉を思い出します

 

躊躇しながらもお母さんに電話する柚季ちゃん

 

電話は留守番電話に…留守番電話に用件を吹き込み電話を切って埼玉に向かいます

 

 

 

怖いお兄さんにびっくりして逃げ出した

すみれちゃんとすずちゃんは迷子に…

 

お腹が空いていた二人は

パンの焼けるいい匂いに誘われ

パン屋さんのガラスに

べたーっとへばり付いているところを

パン屋さんに保護してもらい

パンを食べさせてもらいます

 

パン屋さんから柚季先生と

すずちゃんのお父さんとお母さんが

もうすぐ迎えに来るから

のんびり待っとくといいよと言われます

 

 

 

「すず‼︎」

と言いながらお店に入ってくる

笹本くんと詩織さん

 

すみれちゃんには柚季ちゃんが…

 

帰りの電車で

「ごめんなさい」

と柚季ちゃんに言うすみれちゃん

 

柚季ちゃんは

「さっき、すずちゃんに聞いたよ」

「すずちゃんの家出に気がすむまで付き合ってくれたんでしょう?」

「ありがとう」

とすみれちゃんに言います

 

「なんで先生が礼を言うの‼︎」

と言うすみれちゃんに

 

「ね!」

と言う柚季ちゃん

 

「赤沢さんのお母さんに連絡したよ」

「留守電だったけど、さっき折り返し電話来た」

とすみれちゃんに言う柚季ちゃん

 

「えっ」

と言うすみれちゃん

 

「うちの店で待ってるって」

と言う柚季ちゃん

 

みんなでお店に戻り

待っていたすみれちゃんのお母さんから

なじられる柚季ちゃん

 

「お母さん、違うの」

と話し始めるすみれちゃん

 

「嘘なの」

「柚季先生になぐられた事なんか一度もない」

「全部あたしの虚言なの」

と今までついてきた嘘を

お母さんに話すすみれちゃん

 

「『そう言え』って言われたの?」

と言うお母さん

 

「違うよ」

とすみれちゃん

 

「だって…!あなたそんな子じゃないでしょう⁉︎」

と言うお母さんに

 

「そんな子なんだよ!」

「お母さんが何も知らなかっただけ」

と言うすみれちゃん

 

お母さんとすみれちゃんのやり取りを聞いていた笹本くんと詩織さん

 

帰り道、すみれちゃんのお母さんのショックを目の当たりにし

「数年度、すずにあんな事言われたらショックで寝込むよ」

と言う笹本くん

 

「そう言われないように育てていかなきゃいけないんだね」

と言う詩織さん

 

今朝のケンカを謝る笹本くん

そして恐る恐る味噌汁をもうちょっとだけ濃くしてほしいとお願いしてみます^ ^

 

詩織さんからは

なぜごはんと味噌汁の位置が違うのか

理由を聞いて

「ふーん」

「それは”優しさ”だねぇ…」

と言う笹本くん

 

笹本くんの言葉を聞いた詩織さんの表情が解けていました

 

 

 

後日、すみれちゃんのお母さんがお店にみえました

「あの子のやった事を全て本人から聞きました」

「取り返しのないことを…‼︎」

とすみれちゃんのお母さんが

柚季ちゃんに深々と頭を下げます

 

柚季ちゃんはすみれちゃんが今パンで取り組んでいる事をお母さんに話し始めます

 

それはすみれちゃんが将来なりたい職業にも通じるステキなお話

 

笹本くんのこと、すみれちゃんのこと

ひと段落しましたね^ ^

 

今回登場したパンは

焼きそばパン

フーガス

そしてすみれちゃんが作っている飾りパン

 

 

本日はこのブログにお越しいただきありがとうございます(^_^)