昨日、雨だった。
雨が降ると嫌だなって、思う。
髪や服が濡れて肌に貼り付く、
あの感じが、嫌い。

幼い時は、
水溜まりを、
長靴でバシャバシャするのが、好きだった。
わざと濡れてみたかった。
長靴の中に水が入って、それを、
気持ち悪~って言って、友達とゲラゲラ笑ってた。

高校の時、自転車通学で、
ある日帰りに大雨だった。
指定のレインコートを着て、
学校を出た。
自転車を漕ぐと、汗をかく。
レインコートの意味がないほど、
その下は汗だくで。
雨はどしゃ降り。
自転車を漕ぐ足も、靴の中も、ビショ濡れ。
嫌だった、濡れるの。
気持ち悪いし、冷たいし。
なるべく濡れないように、
自転車を、そっと漕ぐ。
水溜まりを、避ける。
頭のフードを深く被る。
だけど、
漕ぐほど、
漕ぐほど、
レインコートの中は、汗でどんどん濡れて、
吹き付ける雨に、顔も足も、どんどん濡れて、
そのうち、
濡れないように避けているのが、馬鹿らしくなった。
だから、
レインコートを、脱いだ。
濡れてもいいやって。

そうしたら、

さっきまであんなに嫌だった雨が、
雨に濡れることが、

急に楽しくなってきた。
楽しいなんてもんじゃない、

爽快だった。

水溜まりの上を、わざと力強く自転車を漕いだ。
顔に打ち付ける雨が、もっと強くても構わないと思った。
自分から滴る雨の流れを感じて、
それが何故か、
自分の心が強くなった証拠のように、
清々しく思えた。
もっと、もっと、降っても、
全然構わないし、負けないし、って思った。
自分の変なこだわりから自分を解放して、
本来の自分に帰ったような、
不思議な感じだった。

嬉しそうな顔で、
家に帰ったら、
怒られた。
それでもレインコートは着てなさい、って(笑)
洗濯するけど、明日までに乾かなくても知らないよ、って(笑)

ふと、それを、
昨日思い出した。

今、ちょうど、
病気で出来ない事があり、
皆に迷惑をかけまくっている。
出来ないとはいえ、
気持ち次第だと分かっている。

人生に降る、雨。
冷たくて、気持ち悪くて、
それでもいつか必ず恵みになる、雨。

今、嫌だ嫌だって、避けている。

幼い頃のように、
あの、レインコートを脱いだ、
大雨の日のように、
楽しんでやろう、って、
濡れてもいいや、って、
受け入れたら、
そうしたら、

気持ち悪~って笑いながら、
濡れてみたら大したことないや、って、
むしろ爽快だ、って、

きっとなるんだろう。

あと、もう少しのような気がするんだ。
色々分かってきた。
雨は、恵みだ。
時には降らないと、
その方が大変だ。

そう分かってるのに、出来ない事がある。

でも、
今出来ないことにも、
意味がある気がする。

出来なくて苦しむ、という雨に、
悩み、怯えることも、また、
きっと、

恵みの、雨。