とりあえず家の中に入り、ガスの元栓を確認。
この時点で、電気はすでに止まってた。
水道は無事に出てた。
後にこの水道がホントにありがたいと思うようになる。
お迎えに行くとき、近所だからと思って持ってなかった携帯が凄まじい音を鳴らしてた。
聞いた事がない音。
緊急地震速報だ。何度も何度も。
電気もつかないからストーブもつかない。
旦那に電話しても、まったく繋がらない。
固定電話も全くだめ。
このままストーブもつかないで、電気もつかないとか…旦那と連絡とれないとか…怖い。
わたしの怖い、が息子に伝わる。
息子も異常を察知していて、黙って私にしがみつく。
下の階の奥さんが慌ただしく言った。
「旦那が迎えにきた。寒いし怖いから旦那の実家に避難する。あなたもそうした方がいい」
旦那さんの実家って。車で1時間以上かかるんじゃないの。
でも怖い。この間も常に揺れてる。
テレビもつかないし、ラジオもないから情報が全くない。
もうすぐ日が暮れる。
真っ暗になったらますます怖い。
私も実家に戻ることにした。
旦那と連絡つかないまま、最小限の荷物と息子を持って。
大きい道路は信号が全部消えていた。
この状況の中、下の階の家族は実家に帰ったのかと思うと、心底ゾッとした。
うちの実家は近いけど、大きな国道を横切らないと行けない。
行けるだろうか。信号消えてるのに。
おそるおそる国道について…驚いた。
みんな一時停止して、お互いにアイコンタクトして譲りあってた。
お互いに頭を下げながら。
道路が激しく揺れてて、みんな不安だろうに。
早く家路に着きたいだろうに。
怖くて不安だったけど、なんだかその光景に涙が出そうになった。