健康は未病(みびょう)を意識することが重要
① 体温の高さは免疫の高さ
免疫学者であった故阿保徹先生は、健康であるために低体温からの脱却を訴えておられました。私たちの通常の最適な体温は37.2℃ですがこれは体の内部温度なので、脇の下なら36.2℃~36.3℃で、舌下なら36.5℃から36.7℃だそうです。
私の個人的な感覚ではもう少し高めの時、体調が良いような気がします。例えば、脇の下で36.5℃から36.7℃くらいでしょうか。個人差はあると思います。
この体温は、普段の環境に生息する細菌と戦ったり、体内に取り込まれてしまったウィルスを攻撃するのに最も適しているそうです。
体温は、運動や内臓での代謝によってつくりだされます。筋肉は下半身が身体全体の3分の2を占めるので下半身を重点的に鍛えたり、動かしたりすることが重要です。
② ストレスが低体温を生み、低体温が病気をつくる
ストレスは交感神経を優位にし、その結果、血管が収縮し、虚血注(きょけつ)になり低体温になります。しかし、副交感神経が優位な状態が続いても、血管の拡張が続き、うっ血注という状態になり、これも低体温につながってしまいます。
注 未病とは?
発病には至らないものの健康な状態から離れつつある状態
虚血とは?
血管が血液を送っている組織や細胞に、
血液が十分に供給されない状態
うっ血とは?
からだのある部分に静脈の血が異常にに多くたまった状態
③ その低体温は、交感神経が原因なのか? 副交感神経が原因なのか?
交感神経が原因の低体温
・ 睡眠不足
・ 肩凝り腰痛がある
・ 胃炎、胃潰瘍の経験がある
・ 精神的ストレスがある
・ アルコールの摂取が過剰
副交感神経が原因の低体温
・ やる気が低下している
・ 慢性的な運動不足
・ のんびりした性格
・ アレルギー体質
未病の段階で病気を防ぐには、まず低体温になっていないかを確認します。これは定期的に体温を測ってみれば良いことで、どなたでもできます。低体温が続くようであれば、その原因が交感神経なのか副交感神経なのかを考えてみます。
交感神経が原因であれば、睡眠不足、働きすぎ、頑張り過ぎなどが考えられます。少しおさえてみることも大切です。また副交感神経が原因であれば、ウォーキングなど定期的な運動を心掛ければ体温も上がるのではないでしょうか。