組織変革は幻想か
組織変革、組織改革、組織開発(OD)のそれぞれの違い、組織文化と組織風土の違いを理解している経営者はどのくらいいるのでしょうか?コンサルタントでも、この問に直ぐに応えられる方は少ないでしょう。
しかし、ビジネス書を読むとこれらの単語は頻繁に使われていますよね。はっきり言って、何が違うのか曖昧なまま使いっているコンサルタントも多いのではないでしょうかね(わたしも以前はそうでした)。
既に米国では、1950年代後半から組織論に関するこうした研究が応用行動科学の分野等で盛んに行われてきました。フレンチ=ベル、レヴィン、リービット、リトヴィン=ストリンガー、シャイン、などアカデミックな分野で活躍した教授たちの論文を読むと理解できます。
経営者にとっては、そんな理論の理解より、もっと大切な「業績を上げられる組織になるための方法」えを知りたいとうのが率直なところだと思います、
今風に言い換えれば、「ソリューション」が欲しいということですね。
組織変革や組織開発は多くの学者により研究され、コンサルティング会社もそうしたテーマについて多様なソリューションを開発し、企業へ提供しています。
でも、よくよくそうしたソリューションであるプログラムを見てみると組織調査(アンケート調査、聞き取り調査など)による交流分析、社員の人物タイピング分析から現在の組織風土を認識してもらうプロセスを経て、ビジョン作りのワークショップ、リーダーシップ研修、チームビルディング研修、コーチング研修の実施という「オチ」になっています。
場合によっては、変革ドライバーなどといって定量的な指標を決めて変革の度合いを効果測定しましょうというオマケもついてきます。
ここで言いたいのは、各プログラムの批判をすることではなく、結局「組織変革」であろうと、「組織開発」であろうと、「組織風土改革」であろうと組織を変えるためのソリューションには、今のところ「研修とコーチング」の2つしかないということなんです。
そりゃ、いくらなんでも変革が研修とコーチンだけでできるのか、そりゃあまりにも簡単すぎるだろうと思うわけです。だから、今まで企業の組織変革への取り組みは「幻想」に終わっていたわけです。
確かに、コンサルティング会社は今の組織の状況を多面的に分析する手法をたくさん開発しています。でも、この分析結果から導入される解決方法はほとんど同じプログラムということが多いんです(多少のアレンジはありますが)。
つまり、問題は「分析してウチの会社の風土がよくわかった、だから、どうのようなユニークな方法で変革するのか、ウチにフィットする方法があるのか、あるんだったら教えてよ?」ということですよね。
でも、一言で乱暴に総括すると、「研修とコーチング」、そして「新しい仕組み作り」「場づくり」だけなんですよね、いま提供されているプログラムは。解決策の”オチ”がこれだけでは、変革は実現できません。
向上心の高い社員が多い企業は別ですが、ヤル気の必要性を感じない社員が多い組織に適用しても効果が出ずらいはずです。理由としては、例えばコーチングの会社で有名なコーチ21がHP上で次のように言っています。
「目標や目的を明確に持ち、それを達成したいと願う人にしか機能しません」と。
実は、変革に必要なのは、変革に必要な本質的要素を盛り込んだプログラムによるアプローチが必要なんです。
コンサルタントの多くの人達も、実はそのことには前々から薄々わかっていたと思います。違った方法論(アプローチ)が必要なんです、やはり。
このブログのなかで、組織変革に有効と思われる新しいアプローチについても、順次お話しようと思っています。