【成功者の頭脳に挑戦する!】成功者の地頭力パズル/梶谷通稔 | 本気の本読み:あなたの伝える力を伸ばすグループ運営書評サイト

【成功者の頭脳に挑戦する!】成功者の地頭力パズル/梶谷通稔

成功者の地頭力パズル あなたは、ビル・ゲイツの試験に受かるか?/梶谷 通稔
¥1,575
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【著者】
梶谷通稔(かじたに みちとし)

ニュービジネスコンサルタント代表取締役社長。早稲田大学理工学部卒業、日本IBM入社。
93年に日本を含むアジア・豪州地区を統括するIBMのビジネス・エグゼクティブ。
現在は日本IBMGBS顧問、東北芸術工科大学大学院客員教授。

著書に『企業進化論』『続・企業進化論』。

【本の紹介】

日本にある電柱の数は何本でしょう?

さて、この問題に見覚えのある方はおられるでしょうか?
もしおられたらものすごく嬉しいです笑

この問題は以前、『いま、すぐはじめる地頭力/細谷功 』という本についての書評を書いた時、最後に出した問題です(括弧内から書評が見れます)。
今回紹介するのはこの書評の中でもその他のオススメとして紹介していた本です。

この本では5人の成功者の方達のエピソード、そしてその人に関連づけた問題が紹介されています。
登場する5人はこちら。

第1章 「失敗礼賛と創造力」 柳井正
第2章 「予見力と決断力」 アンドリュー・カーネギー
第3章 「論理的思考と先取り問題解決力」 孫正義
第4章 「視点を変えた発想力」 稲盛和夫
第5章 「今風の地頭男」 ビル・ゲイツ

主な部分は「地頭力パズル」で構成されていますが、こういった問題を集めた他の本と違う点は

①それぞれの人物に関するエピソードなども書かれている(個人的にはカーネギーの話が好きでした)
②問題の構成がそれぞれの人物の特徴と関連づけて作られているところ
③問題の解説だけでなく、考え方のコツなども書かれている

といったところです。
問題とその他のバランスが非常に良く飽きません。

「カーネギーのように先見力を持った人間になりたい!」
「孫さんのような論理的思考力を身につけてやるぜー!」

なんて感じで、それぞれ憧れの人物目指して、問題に取り組んでみるのもありかもしれませんね。
フェルミ推定や論理思考問題など、ジャンルも様々です。

ではこの本の中に出ている問題を紹介しましょう。

Q.テニストーナメントがあって、127人が参加した。まず、126人で63試合分を組み合わせ、残った1人は不戦勝です。2回戦では64人が32試合をします。優勝が決まるまで、全部で何試合することになるでしょう。

「127人が参加して、トーナメントで、1人は不戦勝でー...えーっと...」と、普通は考えてしまいますよね。
でも実はこの問題、問題の本質を理解していれば、「3秒で解ける」問題なんです。

答えは126試合。
考え方としては、「選手1人が負けるのに1試合が必要で、勝者が1人残るには何人が負けなければならないか。答えは126人」ということで、正解は126試合になります。トーナメントと言うと、ついつい「1回戦が終わって◯人残って...」と考えてしまいがちです。
こんな風に考えることは出来たでしょうか?

ではもう一問。

Q.ここにカードがある。「その一方にアルファベットの母音が書いてあれば、裏には偶数の数字が書いてある」という規則を確かめるに、めくらなければならないカードはどれか、特定せよ。

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この問題は種も仕掛けもない、論理パズルと言えるかすらわからないくらいの単純な問題です。
しかし、それにしては非常に低い正解率、およそ20%だそうです(マイクロソフトの面接)

この問題はぜひ一度考えてみてください。
ひっかけなどは一切ないですのでご安心を。答えは必ずあります。
ヒントは「そっくりそのまま受け取らない」です。
気になる答えは本書でどうぞ。

このような問題が計45問、エピソードや思考のコツなどと共に収録されています。
論理思考問題、フェルミ推定などが好きな人にはたまらない一冊ではないかと思います。

【感想】


こういった思考パズル系の本は結構読んできましたが、この本は各成功者のエピソードが書かれていたり、問題から考え方のことまで書かれていたりと、問題を様々なことと関連させてあるので読んでて退屈しませんでした。

こういう本を読むといつも思うのが「実際に有名経営者に問題を出したらどうなるのか」ということです。
有名な企業の経営者、本の著者などにフェルミ推定の問題や論理思考パズルを出したらどう答えるのか。
見てみたいのは自分だけでしょうか・・・。

最近頭を使う機会が減ってるなーと感じます。
使ってるようで使ってないんですね。もしかすると同じように感じている人もいるのかもしれません。
そういった時にスイッチをいれる方法は人それぞれあると思いますが、今回紹介した本で出てくるような問題に頭を悩ましてみるというのも、強制的ではありますが、良い方法かもしれません。

普段解かないような問題を解いていると、思いもよらない発想が浮かんだり、いつもとは違う視点が見つかったりすることがあります。
脳が刺激を欲しているという方はぜひ読んでみてください。

記事:米