石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国でつくる「OPECプラス」は31日、現行の段階的な原油増産を実質的に据え置いた。ウクライナに侵攻し米欧と対立するロシアとの協調の枠組みを重視し、米欧が期待した大幅な追加増産を見送った。

OPECプラスは同日オンラインで開いた閣僚協議で、5月は増産幅を日量43万2千バレルにすることで一致した。毎月日量40万バレルずつ増産してきた従来の合意を「再確認する」としたうえで、基準となる生産量を微修正した。次回は5月5日に協議する。

協議後の声明で、原油相場の激しい値動きは「ファンダメンタルズでなく、進行中の地政学的な展開によるものだ」と表明。ロシアのウクライナ侵攻で生じた供給懸念の責任を負わない姿勢をにじませた。

国際エネルギー機関(IEA)はロシアからの石油輸出が日量250万バレル減ると予測し、穴埋めの余力を持つサウジアラビアなど中東産油国に対し、米欧日が相次いで増産を働きかけていた。他の産油国が代わりに大幅増産すればロシアにとっては敵に塩を送る行為になり、OPECプラスの結束を揺るがす。

どの産油国にとっても原油高は追い風で、高値を維持したいのが本音だ。サウジとバイデン米政権との間に吹く隙間風も、増産要請に応じない一因との見方がある。サウジはイエメンの親イラン武装勢力との戦いで米国の支援が弱いと感じ、イラン核合意の再建にも不満を抱く。対照的に中国との関係強化の動きを強めている。

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だそうですが

たしか、米国はシェールガス技術で産油国になったはずですが、調べてみると

 

 

1日あたりの原油の生産量の多い国

順位 国名 生産量(1,000バレル/日量)(2019年)
1 アメリカ合衆国(米国) 17,045 
2 サウジアラビア 11,832 
3 ロシア 11,540 
4 カナダ 5,651 
5 イラク 4,779 
6 アラブ首長国連邦(UAE) 3,998 
7 中華人民共和国(中国) 3,836 
8 イラン 3,535 
9 クウェート 2,996 
10 ブラジル 2,877 

 


1日あたりの石油の消費量の多い国


順位 国名 消費量(1,000バレル/日量)(2019年)
1 アメリカ合衆国(米国) 20,466 
2 中華人民共和国(中国) 14,127 
3 インド 5,274 
4 日本 3,827 
5 サウジアラビア 3,788 
6 ロシア 3,317 
7 ブラジル 3,098 
8 大韓民国(韓国) 2,775 
9 カナダ 2,464 
10 ドイツ 2,352 

TOP10だけですが、産油量-消費量で高い順に並べて、原油高で儲かる国と損する国を整理すると

ロシア、カナダを除くと上位は中東諸国で、そりゃ増産には踏み切らないんでしょう

しかも、産油-消費で欧米よりもより原油高の悪影響を受ける国ワースト3は、中国、インド、日本のようです(;'∀')

原油高で最も損するのは中国の様ですが「サウジは中国との関係強化の動きを強めている」のは当然です
、、、中国はロシアのお隣だし、パイプライン引いてるかな?