<分配金が利益になるのはどういう時?>

結論からお伝えすると、分配金が利益といえるかどうかは、結局は基準価額の値上がりにかかっています。

分配落ち後の基準価額が購入単価(購入時の金額)を上回るなら、その分配金は利益です。元本部分のマイナスがないため、分配金はまるまる利益となります。

一方、分配落ち後の基準価額が購入単価を下回るとき、トータルで損失になっている可能性があります。

<「分配金あり」と「分配金なし」はどう選べばいい?>

結局、私たちは「分配金あり」と「分配金なし」のどちらを選べばよいのでしょうか。端的に言えば、今お金が欲しいなら「分配金あり」を、将来のお金を増やしたいなら「分配金なし」を選ぶようおすすめします。

分配金を支払う投資信託は運用資産が減りやすい傾向にあります。利回りがプラスなら、利益は運用資産に比例して大きくなります。より大きな利益を目指すなら、資産を投資家に払い出さず再投資に回す「分配金なし」の方が向いていると考えられます。

しかし、家計などから今の収入を増やしたい人もいるでしょう。収入は少ないが一定の資産を持つ人は、運用しながら定期的に現金を受け取れる「分配金あり」にニーズを感じるかもしれません。

「分配金あり」と「分配金なし」で迷ったら、自身の家計の状況を考慮して選んでみましょう。

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だそうですが

『今お金が欲しいなら「分配金あり」を、将来のお金を増やしたいなら「分配金なし」を選ぶようおすすめ』されてますが、分配金について他に考えるべきこととして「分配金に利益課税されると複利効果が落ちる」があります

、、、とはいえ、実はこの↑言い方も「右肩上がりで資産価値が伸びるならば」という限定条件での考え方であって、市場の値動きと分配金有無の損得を「上昇相場」「下降相場」「上がって下がる相場」「下がって上がる相場」で整理するとこうなります

上昇相場なら無分配の方が分配よりも儲かりますが、下落相場なら資産価値があるうちに分配されたほうが被害は少なくて済みますし、上がって下がるなら価値が高い時に分配されたほうが儲かって、下がって上がるなら価値が低い時の分配は損になるので、市場の値動き4パターンで無分配と分配有を比較すると2勝2敗で市場次第です(市場次第でどっちもどっちなのは、積立投資vs一括投資、定数購入vs定額購入の比較とそっくりです)

絶対に儲かる商品なんてこの世に無いんですが、世界株に右肩上がりの価値増加を期待して投資するのであれば、課税タイミングの繰り越しと、複利効果を期待して無分配を選べば良いと思います