図表2は、早く受給開始した人と遅く開始した人で、受給総額が逆転する年齢をピックアップしたものです。
 
図表2 (単位:万円)

※65歳で年金月額20万円の場合の受給開始年齢ごとの年金受給総額を筆者試算。万円未満は四捨五入。
 
年金を70歳受給開始に繰下げた人が、65歳受給開始より年金受給総額が上回るのは81歳のタイミングとなります。また、75歳受給開始の人が、70歳受給開始より年金受給総額が上回るのは91歳のタイミングとなることが分かります。
 
試算を参考にすると、長生きに自信がある人、健康状態が良い人は繰下げが有利です。一方で、平均寿命(男性81歳、女性87歳)を考えるなら、70歳ぐらいで受給開始するのが現実的には得となる年齢かもしれません。
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繰下げをするデメリット

年金の繰下げをする場合、以下のようなデメリットもあることに注意が必要です。 
・65歳から受け取っていれば得られた年金が、繰下げを選んだことで本人は一切もらえずに亡くなる場合がある。
・繰下げ待機中に加給年金は受け取れず、遺族年金は増額されない。特に夫婦でライフプランを考える場合は、どちらが繰下げするかを慎重に検討することが必要。

・受給額が増えると、所得税、住民税や社会保険料の負担が増える可能性がある。例えば、75歳からの年金額が大きくなると、国民健康保険料や介護保険料が増加する場合がある。

まとめ

試算から年金の損得分岐点は、70歳繰下げでは81歳前後、75歳繰下げでは91歳前後となります。資産に余裕がある人は、繰下げによる「長寿リスク対策」は有効な手段の一つです。正解は一つではありませんが、金融資産に余裕があるなら「70歳繰下げ」はバランスの良い選択になり得るでしょう。
 
「いつまで生きるか」は誰にも分かりませんが、自身や家族の健康状態、ライフプランなども検討して年金開始時期を決めるようにしましょう。

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だそうですが

「いつまで生きるか」は誰にも分かりませんが、いつまでも生きられる訳ではありませんし、50~60歳になれば若い頃に比べて健康状態はどんどん悪化していくので、損得は平均寿命の81歳で判断するべきだと思います

表2を見ると81歳での65歳からの総受取額4080万円と70歳からの総受取額4090万円に10万円しか差がないのであれば、60歳~74歳までの人生のゴールデンタイム(後期高齢者となる75歳と比べて気力・体力・健康があって、目・歯・足・腰・胃・腸が機能した状態)に有意義に使うという意味でも、65歳受取り開始が正解だと思います

早く受け取る現金には将来受け取る約束の現金よりも価値が高いという「現在価値割引率」も考えれば、ますます繰り下げ受給にはデメリットしかありません

どう考えても、使い道が医療費しかない上に、社会保険料まで上がる、繰り下げにはデメリットしか感じません