本澤二郎の「日本の風景」(5057)

<「自民やくざ党」の裏金脱税上納金システム?>

自民党の安倍・清和会の裏金疑惑脱税事件は、まだほんの入り口に過ぎないが、昨日あたりから清和会の裏金危機で崩壊寸前のありさまに驚いたらしく、これまで地元の能登半島地震大災害についても雲隠れしてきた五輪疑惑の元凶・森喜朗が、とうとう永田町に姿を見せたようだ。

「まるでおっとり刀で俺が神風を吹かせて退治してやるということらしいが、成果は無理だろう。おっちょこちょいのでたらめ発言で知られる御仁が、テレビでわめいてもまず効果はない」という。

第一、森が始めた清和会の裏金システムを取材する記者が一人もいないというのも寂しい。「笹川ギャンブル財団が用意してくれた事務所でじっとしていた」ということらしいが、認知症にかかっていなければいいのだが。

 

さて本日紹介する裏金問題は、もっと大きい。「今後どうする入閣のための裏金脱税上納資金5000万円+α?」をどうするのか。

自民党とやくざの深い関係は、今では公明党とやくざの関係(木更津レイプ殺人事件)にも伝染している。前者の場合は、上納金次第で人事が決まる。大分以前でも5000万円用意しないと大臣になれなかった。これは清和会に限らないだろうが。

派閥の親分の懐は、党や内閣人事の際に暴利を懐に入れる好機なのだが、自民党の政治刷新会議で議論されているのかどうか?

 

<議員辞職の谷川弥一はスケープゴート、皆同じ>

筆者は清和会の谷川弥一を誉めている。彼は覚悟の上で議員辞職をした。ほかの連中は逃げまくっている。ほとんどが同じことをしている。一人で真っ当な責任を取ったのだから。

官房長官の松野博一は悪い。一番最後にうその釈明会見、その前が萩生田光一だった。この二人を落選させる市民運動が起きるだろう。谷川を国会からはじき出して、自分たちは離党もしない、議員辞職もしないというのだから。逃げ得を許さない!

有権者を馬鹿にし過ぎている。松野は官房機密費について何か語ったのか。国民の血税をちょろまかしたと見られている。世論の風圧を計算した上での会見は姑息すぎる。

 

<福田・清和会のN太郎は「5000万円用意」?>

もうはるか昔のことであるが、福田赳夫が評価していた参院議員のN太郎が、突然30代の記者に向かって「5000万円が相場らしいが、どうだろうか」と聞いてきた。

入閣のための上納金のことなど、当時の政治記者は知らなかった。生来、カネとは縁が薄い。中曽根後継人事で社長の徳間は「安倍晋太郎がいい」という。安倍は岸の娘婿、戦争が絡んでいる。よくないに決まっている。彼はおそらくナベツネに声をかけられていたのだろう。「私は護憲リベラルの宮澤喜一がベターだ」といって突っぱねて、倒産寸前の新聞社をやめた。退職金300万円。信念を貫いた。結果は、中曽根が竹下を選んだ。カネである。世界なんとか研究所の資金を竹下が用意したというのが真相だろう。

 

N太郎はめでたく外相に起用された。彼の母親は、池田勇人内閣で厚生大臣を務めている。彼は外相になると、俄然改憲を言い出した。彼をリベラルと買いかぶっていたのだが、見事に裏切られてしまった。日本の外交官の中には「武器弾薬がないと外交ができない」というおかしな輩が少なくない。それも彼の人生を狂わせる。彼の運転手が、今の維新の代表だという。あきれてものも言う気がしない。

 

<岸信介の兄貴分・千葉三郎は「二度と閣僚にならない」>

「二度と大臣にならない」と言い張った御仁がいた。千葉三郎だ。彼も清和会に所属していた。東京帝大で、岸の先輩だった。そのため、岸を「岸君」と呼んでいた。

初めて労相になって房総半島の茂原に錦を飾った。しかし、もう二度と猟官運動はしないとも言い張った。理由は大金を上納しないと

大臣に起用されないことを知った、そのためだった。閣僚の多くは上納金を派閥の親分に差し出さないと大臣になることは出来ない。

どうだろう、人事の多くはこの上納金システムで決まる。むろん、例外はあるのだが、それはごく一部である。そうしてみると、谷川の裏金作りは、少しでも早く大臣になって、地元長崎県に国の予算を分捕ってきたやるというもので、多くの自民党議員も同じことをしてきている。

松野・萩生田・塩谷・西村・下村・高木ら清和会幹部は、今も谷川をスケープゴートにして逃げまくっている。人間として谷川に軍配を上げたい。この判断を読者はどう見てくれる?

宇都宮徳馬さんのいう「50、60鼻たれ小僧、男盛りは真っ八十」は本当である。小僧の最悪の事例が安倍であり、清和会ということになる。国民は目を覚まして声を上げよう!

2024年1月27日記(日本記者クラブ会員)

 

自民党の安倍・別動隊の正体!

 (読売)通常国会で最大の焦点となる見通しの政治資金の問題を巡り、日本維新の会が改革姿勢を打ち出せないでいる。改革の柱となる政治資金パーティーについて、廃止を求める地域政党・大阪維新の会側と意見が対立しているためで、身上とする「身を切る改革」を示せない国会議員に対し、地方からは不満も漏れている。