シャンチー先生の脳卒中診療録~如何に防ぎ、如何に治すか~ -3ページ目

詰まった血栓溶かしましょうか・・・?

心臓は四つの部屋に分かれています。

1)右心房

2)右心室

3)左心房

4)左心室


心房細動というのは、心房が細かい痙攣のようなものを起こした状態で、この様な時には心房中に血の塊(血栓)を形成しやすくなります。


この血栓が頭に飛んでいった場合には脳を栄養する太い血管に詰まって脳梗塞を起こします。


その様な場合にはある一定の条件を満たせば、カテーテルという管を血管の中に入れて血栓のあるところに直接薬剤を注入して溶かす場合があります。


1)発症6時間以内である。

  発見からではなく、症状が出てからです。

2)CTで(新しい)脳梗塞の所見が無いこと


を最低限満たす必要があります。その他にも色々全身的な事も考慮しなくてはいけません。


上手く血栓を溶かすことが出来れば、急激に麻痺が改善してきたり、意識状態が良くなったりと、劇的な改善が得られます。


しかし、適応を間違えると脳内出血を起こしたり、経過を悪くしてしまい死亡することもあります。

いわゆる諸刃の剣(もろはのつるぎ)です。


よく勘違いされるのは、

「全ての脳梗塞に適応がある。」

と思われている事で、脳の太い血管にしか適応はありません。


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最近、速聴にこっています。

最近速聴に凝っています。


速聴と言えば、SSI Corporation が有名ですよね。

私も10年以上前に百万円以上かけて購入して聞いていたことがあります。

どこまで効果があったかは自分では判りませんが、それなりに良かったとは思っていますが、何しろ・・・


高い!!!!!!!


とてもお手軽に・・・とはいきません。


最近、良いソフトを見つけました。

インターナル社 の「Speed listening Unreal」というソフトです。


通常版 7980円

プロフェッショナル版 12800円


CDをコンピューターに取り込んでそれを1から6倍速で聞くことが出来ます。

無料で速聴できるソフトというのもありますが、音がエコーしたり、音質は落ちてしまうのですが、このソフトはSSIの速聴機で聞いたのと音質は変わりません。(両方知っているので判ります。)


CDの情報をWAVファイルで取り込まなくてはいけないのですが、このソフトでは取り込みは出来ません。

しかし、Easy CD Creator等のOSに付属のソフトで可能です。

詳しくはインターナル社のホームページを参照してください。


今は下記のようなCDを取り込んで速聴で聴いているところです。

なかなか頭の刺激になりますので、認知症(痴呆)防止にも良いのかも知れません。

ジム・ローン, ナイチンゲール・コナント・ジャパン, 田中 孝顕
サクセス・オーディオ・ライブラリー 日本語版 Vol.1 「野心を抱け」

アール・ナイチンゲール, ナインチン・ゲール・コナントジャパン, 田中 孝顕

サクセス・オーディオ・ライブラリーVol.2 トップ・ゲティング・プログラム


イレイン・セントジェームス, ナイチンゲール・コナント・ジャパン, 田中 孝顕

サクセス・オーディオ・ライブラリーVol.3 シンプル・ライフ (CD付)


高梨 欣也, D.カーネギー
耳で聞くD・カーネギー人を動かす オーディオCD版

高梨 欣也, D.カーネギー
耳で聞くD・カーネギー道は開ける オーディオCD版

ある日突然家族が倒れたら・・・。

ある日突然家族が倒れたら・・・。

道端に人が倒れていたら・・・。


昨日の「最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学」のスペシャルで心肺蘇生の方法を紹介していました。


      人工呼吸

番組でも言っていたように、実際の所、いざとなった時にはパニックになりますので、

1)気道確保のために頸部を後屈すること。

2)鼻をつままなくてはいけない事。

3)キチンと口を覆うようにしないといけない

4)心臓マッサージの位置

5)マッサージの回数

等、重要な事を聞いたことがあっても思い出す事は難しいと思います。

救急車が「119」である事すら思い出せない程パニックに陥る事もあります。


     人工呼吸2


実際の所、医師でも救急に携わったことが無い場合は、キチンとした救命処置が出来ないと言う事もあります。


約一年前でしょうか・・・私は下記の携帯サイトを作成しました。

「一般人のための救急治療」です。


携帯にブックマークしておけば、携帯電話を持っている限り、そして電波が届く限り、どこでも参照できます。

何かあった時には直ちに救命治療を始められるという訳です。


私の中では非常に素晴らしいアイデアであると自画自賛しているのですが・・・(笑


一般人の為の救急治療

http://savelife.kt.fc2.com/


このブログを読まれた方は是非ブックマークをしておいてくださいね・・・。


最後にこの携帯サイトからリンクしている「一般人のための書き込み板」へ以前書き込まれた内容を添付しておきます。


「このサイトに心より感謝します。なんとなくこのサイトにたどりつき見ていました。そして今年に入り間もなく、私を送り届けた直後の彼氏の交通事故を目のあたりにしてしまいました。まさかの事態に気が動転し、泣き叫ぶばかりでしたが、深夜ということもあり人も少なく、とっさにこのサイトを思い出し、やっていたようです。救急車が到着するまで本当に記憶がありません。ただただ必死でした。結果的に彼は一命をとりとめ入院中です。救急隊の方には早急な処置を良く言っていただきましたが、その後の適切な処置を施してくれた救急隊の方はもちろん、私はこのサイトの管理人さんに本当に感謝しています。長々とすいませんでした。これからもがんばってください。」


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rt-PAに関して。

日本ではなかなか新しい薬剤・機材に対しての承認が遅い傾向にあります。

ですから、大抵の薬剤や機材の使用経験や症例の蓄積は欧米の方が段違いに多いです。


先月、rt-PAの静脈内投与が日本でも承認された事は以前書きましたが、

欧米では当然の事ながら、既に沢山の実績があります。


rt-PAの静脈内投与・・・適応を相当に限局(軽症例のみ)しないと良くないらしいです。

今後、日本でも症例の蓄積が進んで来ると思われますので、注目したいところです。


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日本脳神経血管内治療学会

11/9-11に和歌山市で

「日本脳神経血管内治療学会」

があり、先ほど帰ってきました。


脳神経血管内治療・・・。

どんな事をするのか・・・。


血管の中に細い管を入れて、そこからコイルやステント(金属の網のようなもので血管の狭い所をひろげたりする。)を入れたり、液体(薬剤)を入れたりするような治療を指します。


1)脳動脈瘤

2)頸動脈の狭窄

3)血栓による脳血管の閉塞


等を治療する時に行われます。


動脈瘤の治療は殆どが血管内手術になるのではないか。。。

そんな印象を受けました。


血管内手術は「西高東低」です。

この学会の重鎮の多くは西に居られます。


三重大学の・・・・教授

名古屋大学の・・・先生(三年後のこの学会の会長です)

神戸中央市民病院の・・・先生(二年後の会長です。)

徳島大学の・・・先生(来年の会長です。)

和歌山医大の・・・先生(今回の会長です。)


ちなみに会長を拝命するというのはその実績がかなり評価されているということで、

ただ血管内手術ができる・・・だけではありません。その様な先生は沢山居ますから。


勿論、東にも


中村記念病院の・・・先生

東北大学の・・・先生


といった重鎮の先生が居られますが、得てして血管内手術よりも開頭術を選ぶ傾向があると聞いています。(実際の所は知りませんが。)


実際、切らずに治療できるようになる事は好ましい事ではあると思いますが、開頭術が少なくなってしまい、

技術が落ちてしまうのも困るなぁ・・・とも思います。


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数日前から・・・

外来をしていると時々この様な患者様が来ます。


「4-5日位前から右手足に力が入りにくいんですが・・・。」

「今日まで病院には行っていないのですか?」

「行ってません」

「え・・・・なんで・・・?」

「治ると思っていたんやけど・・・。」

「・・・」


脳梗塞は発症から治療までが早いほど回復しやすいので、異常が出たら出来るだけ早く病院を受診することが望ましいです。

発症から3-4日目にかけて脳梗塞の部位が腫れて来て症状が悪化することがよくありますので、早く治療を始めた方が良いです。


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ある日突然激しい頭痛が・・・

ある日突然・・・今までに経験したことも無い様な頭痛が・・・。

見る見るうちに意識が無くなって行き・・・救急車で病院に行くも既に手遅れで・・・。

数日後に亡くなる・・・。


最近2例立て続けにこの様な患者様が居られました。

病名は「クモ膜下出血」です。


よくこの病名は耳にされると思いますが、この病気に関しての知識は十分でしょうか・・・。


クモ膜下出血の原因としては、

1)脳動脈瘤

2)脳動静脈奇形

3)脳腫瘍

4)もやもや病

5)出血傾向

など、色々上げる事が出来ますが、その殆どが脳動脈瘤です。

(外傷性クモ膜下出血というのもありますが、あくまでも外傷ですので、別に考えた方が良いと思います。)


脳動脈瘤とは脳を栄養する動脈の枝分かれをしている部分(分岐部)に出来る瘤(コブ)です。

これが破れることによって脳を覆っている膜の一つであるクモ膜の下に出血をするのでクモ膜下出血と呼ばれます。


クモ膜下出血は起こした患者様の約1/3は亡くなるという非常に恐ろしい病気です。

治療によって救命できたとしても、その半数は意識障害や麻痺などの後遺症が残ってしまいます。


治療としては

1)開頭ネッククリッピング術

2)瘤内コイル塞栓術

の二つの方法しかありません。内科的(保存的)な治療はありません。保存的にする場合は手遅れの場合のみです。ただ、ダメージを受けた脳の回復を期待して、暫く保存的に加療しておき、待機的に手術をする場合もありますが、最終的には手術になりますので、全てを保存的に治療することはありません。


動脈瘤は一度破裂すると放っておくと再破裂は必ず起こります。そして、再破裂する毎に死亡率が上がっていきます。よって、行われる手術は再破裂を防ぐ手術になります。

ダメージを受けた脳を回復させる手術ではないというところが重要です。

最初の出血による脳のダメージが著しい場合には手術をしても救命は出来ません。これが手遅れという意味です。


ネッククリッピング術というのは頭を開けて動脈瘤を専用の小さなクリップではさんでしまう手術です。

動脈瘤の中に血液が入らなくなれば破れる事はありませんので、再破裂防止になります。


コイル塞栓術は足の付け根から管を入れ、動脈瘤内まで細い管を進めた上で、その内部をプラチナのコイルでうめてしまう方法です。この方法は多くは全身麻酔下に行われますが、頭を開けない分患者様への負担は少ないのですが、全ての動脈瘤に施行することが出来ないという欠点があります。

また、比較的最近始まった方法ですので、20年・30年という長期の予防効果に関しては十分に判っていない事が問題になる事もあります。


この様にクモ膜下出血は非常に怖い病気で、出血してからでは遅いような気もしてきます。

破れる前に手術してしまえば・・・という考えも間違いではありません。

しかし、そう簡単にはいかないのが大問題なのです。


まあ、このことに関してはまた何時か書くことにします。


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脳卒中のようで・・・

高齢者の方が急に喋らなくなってきた・・・。歩かなくなってきた・・・。

脳梗塞にでもなったのだろうか・・・。

もしかして認知症(痴呆)にでも・・・。


勿論、脳梗塞の事もありますし、認知症になったのかも知れません。

でも他の疾患で、回復する可能性があることも有ります。


それは

「慢性硬膜下血腫」

という病気です。


これは、脳萎縮の進んできた高齢者に多く、頭部打撲をしてから3-4週間ほどして

頭蓋骨と脳の間に徐々に血が貯まってくることによって起こります。


結構本人が頭を打ったことを覚えていないこともあり、頭を打った覚えが無いから違うとは

言い切れない所も有ります。


病院でCTやMRIを撮影すれば診断出来ます。

治療としては局所麻酔(歯を抜く時の麻酔)をした上で頭に穴を穿けて、血腫の中に管を入れて

血液を抜く手術をします。


術中から症状の改善傾向が見られ、翌日には症状が殆ど無くなってしまっていることが多いです。

ただし、「最近歩かなくなってきたね・・・」といって何ヶ月も放って置かれてしまい、筋力が落ちてしまっている場合は、有る程度のリハビリが必要となってしまいますし、意識状態が悪いままで放って置かれた場合には最悪術後も寝たきりになることも有り得ます。


歩行障害や痴呆症状などが出た場合は、脳梗塞であったり、認知症で有る場合が多いと思いますが、

慢性硬膜下血腫であった場合には症状は改善する場合が多いので、放っておかずにキチンと診察は受けた方が良いと思います。


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楽観的?悲観的?

脳卒中には


1)脳梗塞

2)脳内出血

3)クモ膜下出血

に分類されます。


脳梗塞は、脳を栄養している血管が詰まってしまうことにより、栄養されている領域の

脳が死んでしまうことによって起こります。


脳梗塞の症状として主に

1)意識障害

2)言語障害(構音障害、失語症)

3)運動神経麻痺

が有ります。


脳梗塞への治療は、主に点滴と内服とリハビリテーションを行います。

この中で症状改善に一番重要なのはリハビリテーションです。

例えば、リハビリをせずに点滴と内服だけ行っても今ある症状は殆ど良くならないと思われます。


では、リハビリをしていたら必ず良くなるのでしょうか・・・。

実際は同じ様にリハビリをしていても、明らかな差が出てきます。

その差を生み出すのは何だと思いますか・・・?


それは、患者様本人のやる気なのです。

勘違いされている方が多いのですが、リハビリは理学療法士や作業療法士や言語療法士が

するものではありません。

彼らの誘導の下に患者様がご自分でするものです。

よって、ご本人様にやる気が無い場合は全くリハビリの効果が上がりません。


積極的にリハビリに望んでいる患者様と消極的な患者様では明らかに前者が早く回復します。

よって「なった物は仕方ないから・・・」と言った楽観的な考え方をする患者様は早く回復しやすいですが、

「脳梗塞になってしまった・・・もう歩けない・・・」といった悲観的な考え方をする患者様はなかなか回復

しないものです。


時に脳梗塞になった患者様が鬱状態になってしまう方もおられます。

食事をしなくなってしまう方も居られます。


喋れなくなる・・・動けなくなる・・・

急にこの様な状態になって患者様は混乱され、不安になるのは仕方のないことだと思いますが、

ご家族の方にも協力して頂き、出来るだけ早く精神的に乗り越えることが非常に重要な事だと言えます。


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rt-PAにかんして・・・

今月、長年の念願であったrt-PAが静脈投与のみ承認になりました。


といっても何のことか判りませんよね・・・(笑


rt-PAというのはrecombinant tissue-type plasminogen activatorの略です。

まだ判りませんね。


日本語では遺伝子組み換え組織型プラスミノーゲンアクチベーターといいます。

日本語で言っても全然判りませんね。


実はこれは脳梗塞に使われる薬です。

血栓に比較的特異的に作用して血栓を溶かしてしまう薬です。

実は、これは日本の脳卒中を治療している医師が待ちに待った薬です。


いつ承認になるんだ・・・。

来年はなるんだろうか・・・。

いや来年は無理そうだ・・・。


こんな話をずっとしていた薬です。

脳梗塞の患者様の3ヵ月後の転帰良好例(麻痺などの改善がよい)を有為に増加するという結果が

沢山出ている、聞くかどうか判らない薬では無く、本当に効く薬です。


でも、この薬を使用できる施設や医師には制限がかけられています。

1)CTやMRIが24時間撮れなくてはいけません。(出来そうでなかなか出来ない病院もあります。)

2)ICUやSCU(ストロークケアユニット)などを持っている施設で無くてはいけません。

3)脳神経外科的な処置が迅速に出来る施設でなくてはいけません。(脳外科が無くても、迅速に搬送が出来ればよいのですが、実際は脳神経外科が無い施設は使いにくいです。)

4)治療実施担当医が日本脳卒中学会の承認する講習会を受講していること。

と、こんな風な制限が付けられています。


法的制限ではありませんが、これを遵守していない病院は使えなくなるのではないかと思います。


脳関係の薬剤以外を含めてもここまでの制限を設けている薬剤はそれほど沢山無いと思います。

なぜここまで制限をするのか・・・。


実は、この薬を使った際の出血性合併症は4割位あります。

脳内出血を含めた頭蓋内出血の可能性は5-20%もあると報告されています。

これは非常に高い数字です。使った人の5-20人に一人が頭蓋内出血を起こすのです。

そして、その合併症を起こす原因とプロトコール違反の因果関係が高いといわれています。


つまり、適当にいい加減な使い方をする施設や医師には使わせない!!という事です。

勿論、私は先日講習会に行きましたので、日本脳卒中学会発行の認定証を持っています。

上に記していますように、持っていない医師は使用できませんので、医師から使用の話があった場合は、確認をして頂いた方が良いと思います。


ちなみに、現在のは仮の認定証で、いずれ正規の認定証が届くことになっています。

届いたらここに画像をアップいたします。


rt-PAに関しておわかり頂けたでしょうか・・・。


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