早期発見がなぜ重要か?
大腸癌は早期なら根治するが、進行すると根治できない
からとよく言われます。しかし、この主張には科学的根拠はありません。
この主張は以下の資料がもとになっています
しかし、ステージというのは「転移の程度」で決まります。
上のグラフが意味するのは「転移が予後を決める」という事実で「早期発見の効果」ではありません。
純粋に「早期発見」の効果を調べるには
「癌のサイズ(発生してから発見までの期間)と生命予後の関係」
を調べないといけません
多くの報告では
「癌のサイズと生命予後には相関が無い」
となっています。
「癌を早く見つけた方が良い」のは自明の話です。しかし統計をとると、その効果は有意ではない(極めて僅か)なのです。
予後を決めるのは「早期発見」ではなく、「癌の特質」だということです。
最新の分子生物学は
「転移する癌は検診で発見できない超早期に転移する」
逆に「転移しないタイプは進行しても転移しない」
という「早期転移理論」を提唱しています。
では「早期に転移する癌」に勝つには、どうすればいいでしょう?
確実に勝利する方法は「癌の早期発見」ではありません。
前癌状態への先制攻撃、つまり「ポリープ切除による癌の予防」です。
詳しくは