J にとってこの13話、何度見返しても大泣きしちゃう、とっても大事な回。

そのわけは…

金鴛盟の盟主・笛飛声と李蓮花として生きる李相夷のそれぞれの想い、やら、飛声は何故方多病に罡気を注入したのか、とか、相夷だけが持つ心法・揚州慢って、などがぎゅ〜っと描かれているからなんです。

 

で、自らのお復習いを兼ねて、武俠本&ドラマあるあるメモを見返しながら、超バックリと関連がありそうな用語を書き出してみました。

 

 

内功:先天の気(親から受け継いだ物質)と後天の気(自然界からの清気)が融合して生まれ、ふたつの気を丹田に蓄えて、その流れを操る能力

内功を鍛える方法①

一定の時間をかけて心法を運気する(「シンイ」でおなじみの運気調息ですね)

内功を鍛える方法②

霊物の内丹を服用する(沈香の夢では凌霄派の掌門が妖元を丹薬にするという悪業を)

内功を鍛える方法③

師匠が弟子に自らの内功を譲り渡す(韓柏が赤尊信から譲り受けた方法@覆雨翻雲)

外功:体を鍛えることで得られる武の力(内功との調和が大事らしい)

心法:丹田に気を蓄え内功とする法術

歩法:武功における特定の足捌き(李蓮花@8話、一品墳から婆裟歩で逃げてましたよね)

罡気:気の力から繰り出されるオーラ(霊的なエネルギー)

揚州慢:純粋な陽の内力(気)を有する、李相夷が独自に編み出した心法

 

参考にしたのは…

武俠小説「秘曲 笑傲江湖」武俠ドラマ「覆雨翻雲」武俠映画「キラーウルフ」と年代物ばっかで…(爆)

 

 

#13 因果は廻る

 

武林新入生の多病、十年来の目的を果たし終えた蓮花、相夷との対戦を諦めない飛声の3人旅、1度目の解散です…

 

かつて…

 

 

 

四顧門門徒58人もが犠牲となった。すべては己の傲慢さが招いた結果だ。

当時を振り返るたび、李相夷に対しての遺恨ばかりが心にのしかかる。

 

 

一方、三つの手柄で意気揚々の方多病

 

 

 

蓮花には果たさねばならない事柄があったのだ。

それは、一品墳笛盟主に仕掛けた術を解くこと。

 

 

49日間はこのままで、と呪文のように囁きをすり込んだものの…

 

 

薬魔の庵まで連れてゆかれ…

 

 

毒に対して耐性はあるものの、内力の弱さ故か、突如苦しみだし…

 

 

気海(へその下方1寸5分にある精気の根源)を損ねているなら、体内の血を入れ替えてみる、と薬魔

だが…

 

 

薬魔最後の提案は、内力の回復が見込まれる忘川花を手に入れること。

それには陰と陽があり、陽花は飛声の内功と同等。陰花は猛毒を有する。服用すれば10倍の内功が得られるも、最後に死が訪れる、と。

 

蓮花は、まるで他人ごとのようになすがままだ。

 

 

しかし、金鴛盟の盟主はどこまでも李相夷との対戦にこだわった。

 

 

 

「剣視録にによれば、単狐刀は左胸を刺されて死んだとあるが、三王の中で唯一剣を操る閻王尋命は、当時罰を受けて右手が使えなかった。

単狐刀の死がきっかけとなり、戦い、共に力を失った。その恩恵を受けたのは?

真相解明に手を貸してもいいが、ただし、再び対戦することが条件だ」と飛声

 

蓮花は言う。

「私が本当に討つべき敵は李相夷。その傲慢さが皆を死に追いやった。だが、李相夷は死んだ。すべての憎しみは、10年前、相夷と共に消えたのだ」と。

 

ここまでは笛飛声の想定内だ。だから次の一手を繰り出すことに。

 

 

18年前、天機山荘の可暁蘭単狐刀に宛てた別れの手紙を見せ、「多病はふたりの息子。お前の目の前で殺す」と宣言。

 

 

 

 

当の多病は天機山荘からの返信で、阿飛の素性が出鱈目であったことを知るや否や、蓮花を案じて蓮花楼へと駆けつける。

そこで待ち構えていたのは、阿飛その人。

 

 

 

※1「10年後は比類なき使い手となろう。残念だ」

さらなる一手を繰り出そうとしたその時…

 

 

そのやつれた様子を心配する多病に、蓮花は「逃げろ!」と。

 

 

 

言ったはずだ、蓮花のまま果てるというなら、お前の大事な者を奪うことなど造作ない「そやつを救いたければ、考え直して私の要求に応じろ!」

 

飛声の真の目的は李相夷との対戦。単狐刀蓮花を動かす口実だ。

多病はその出自から巻きこまれたに過ぎない。

 

 

 

やはり、飛声の言うとおりなのだ。

 

その多病から「阿飛は何者だ、何故武芸に長ける?」 そう問い詰められ…

生半可な言い逃れを良しとせず、蓮花は笛飛声だと告げるのだった。

 

 

師匠の敵だ!!! といきり立つ多病に…

 

※2「この世には私にしか救えない人たちがいる。だが、私は助けたくないのだ」

「誰を救いたいか知らんが、絶対に断れ。どうせ悪人だ」

 

 

10年、蓮花として生きてきた。この先、李相夷に戻るつもりもない。

今は…こやつを生かさねばならない!!! それだけだ。

 

 

 

笛飛声の思惑通り(?)

 

 

弟子にしてやれなかった償いも兼ねて…

 

 

蓮花が家伝の法術だといえば疑われ、仕方なく笛飛声が欲しがったのはこの法術だとこじつける。それでも、ああだこうだと文句を言うが…

 

 

その法術が、実は比類なきものだ、と試してみてすぐにわかったのだろう。

 

「どこで知った?

天機山荘の窺天心術にも勝る。

家伝だというなら、強者を大勢輩出しているはず」

 

仙人の婆さんから3度も叩頭させられた、とか

あれが伝説の“仙縁”というのだろう、など

 

 

法術の名を教えろ、と多病が迫る。

 

※3「かの揚州慢に並ぶ、“蘇州快”だ」

蓮花はうそぶいてみせた。

 

話術では蓮花に到底叶わない多病だが、心にある想いだけはキッチリと告げる。

 

 

罡気はある程度押さえ込んだが、このままでは半月で死に至る。

治療には、極寒の証しを持つ物がいる。

 

 

#13 の感想

 

何故、飛声はトコトン相夷との対決にこだわるのか…J なりに考えてみました。

笛家に引き取られてからというもの、生き残るためには相手を殺すことを強いられ、逆らおうとすれば鈴を鳴らされ…強くならなければ死あるのみです。

飛声にとって戦いは、生きることの証しなのではないでしょうか?

だから、ギリまで追い込まれた相手、李相夷と戦おうとする。

10年をかけて再生した武功は、相夷という相手があってこそなんだと。

 

※1「10年後は比類なき使い手となろう。残念だ」

この科白は近くに来ている李相夷に聞かせるためだと思うのです。

 

李相夷独自の心法、揚州慢がどれほど優れたものであろうと、体に残った1割の内功で毒の周りを遅らせてきた蓮花にとって、それはもはや武林で語られる揚州慢と同等とはいえず、単狐刀の亡骸を師匠の墓の隣に安置し終えた彼に「生きろ! 俺と戦え!」そう強要する笛飛声。

 

このふたりの関係は、遠いけど近く、交わらないように見えて実は呼応している…

そう感じました。

 

※2「この世には私にしか救えない人たちがいる。だが、私は(私を)助けたくないのだ」助けたくない、は、生きて戦いたくない、に置き換えられるかと。

 

そして揚州慢です。

※3「かの揚州慢に並ぶ、“蘇州快”だ」

これ、地名を変えてその後を対語にした名前(爆)

そういえば、多病が百川院の試験を受けたときに使った偽名が健康だったかと。

 

「あの法術は私が3度も叩頭して教えてもらった。お前も同じことをして私を満足させろ〜」

 

蓮花茶化してますが、揚州慢を教えたことで、多病は相夷の弟子ってことに♥️

 

 

 

#14 へと続くのですが…

かなりJ の独断と偏見が混じっちゃってるような〜ε=ε=ε=