山広く方五里にわたり谷深くして

九百九十九谷あり、略して九谷という

『加州名跡誌』より

 

江戸時代初期、茶人としても知られる加賀支藩・大聖寺藩初代藩主、前田利治のもとで作り始められた磁器を、陶石の産地となった九谷村にちなんで“九谷焼”とよぶようになったのだとか。

 

その一般的な工法は…

土作り→成形及び加工→乾燥→素焼き→「呉須(ごす)」と呼ばれる藍青色で線描き(下絵つけ)→施釉→本焼き→「五彩」と呼ばれる赤、黄、緑、紫、紺青の五色の絵の具を厚く盛り上げて塗る(上絵つけ)→焼成

 

何カ所かの窯を訪れて、呉須で絵を描かせてもらったことがあるのですが、コレが難しいの。思うように筆が運べないというか…一度なんか龍を描きたかったのに、ウロコとヒゲにたどり着けず、潰れたイモムシにしか見えなかったというね(爆)

 

 

 

石川県には支援工房九谷(石川県立九谷焼技術者自立支援工房)なるものがあり、制作に必要な設備・工房の貸し出しなど、将来の九谷焼産業を担う人材の自立を支援しているそう。

 

その支援工房出身の作家のひとり、永井麻美子の作品がこちら↓

九谷焼 百花手風 六角型二段お重

ステキな色使いでもはや アートです!

葉山にあるHemingArtsで取り扱い

 

 

明治12年(1879年)能美郡寺井村に創業という歴史ある上出長右衛門窯。伝統に固執しない柔軟な姿勢で、職人による手仕事にこだわり、時代を経ても瑞々しさを感じられる九谷焼の焼造を目指しているそう。 

 

この招猫の首についた鈴も九谷焼ですって❤︎

ちょうえもん招猫 鈴鳴り 果物

右手挙手は金運、左は人を招くとか

オンラインショップから購入可


 

撮影用のもの探し中、偶然出会って一目惚れです。今まで抱いていた雅な九谷焼の印象に、少しだけゆる〜くてチャーミングなエッセンスがふりかかっていて、“いつか購入したいものリスト”に追加しちゃった♥️