ご意見ありがとうございました
続きをアップいたしましたのでよろしければ!

そして…先に謝っておきまする…


離れていた間…
二人の心は時を超えてまでも、お互いを干渉し合っていたのだと思います(これはちょっと別のお話になるので、いずれまた詳しく…)
二人が再会してからも、まるで…互いの心の内が水面に映るかのようにわかる…運命の二人…ですよね




貴女を見失ってから…
幾夜も貴女の赤い髪に顔をうずめ、抱きしめたいと、そう願ってきた…

あなたと離れて寂しい夜…
わたしはあなたのその瞳を思い出すだけでこの胸がときめいた…


輝くような光を放つ瞳に、俺はどう映るのだろうか…

漆黒色の瞳に映るわたしの姿が揺れて、乱されてゆく…


手が触れる距離に貴女がいて…
その手を取れば俺は貴女を引き寄せたくなる
…イムジャ…俺は…このひととき貴女に溺れていたい

手に触れれば胸が震える…
抱きしめられれば息をするのも難しくなって…
…ヨンア…わたしは…あなたの思いを受け止めたいの


…イムジャ…貴女を…もっと近くに感じたい

…ヨンア…わたしを…離さないで


蝋燭をすべて吹き消しても、月明かりで白く輝くウンスの肌が、ヨンの手で染まってゆくのがはっきりとわかる…

「…ねえ…
口づけのときは…目を
…目をつむった方がいいんでしょう?
なの…に…ヨンア…
そんなに…見つめない…で…」

「イムジャ…
いけませんか?
こうしている時…俺は貴女を…見ていたい…
貴女からこぼれるその息すら…聞き逃すのが惜しい…
俺は…何一つ…貴女のことなら…」

「わたしが…待たせた…から…?」
ウンスの瞳に溢れてくる涙を拭うように口づけると、チェ・ヨンの唇はそのまま細い首筋へと動いてゆく

ウンスは抗うように顎をあげて甘い息を逃すと、ヨンの髪に指を潜らせた

「イムジャ…
初めてあなたを抱いた時から、俺は…いつもそう思っておりました」

『ヨンア…
わたしたちってお互いがそれぞれの水鏡みたい…
自分のことが知りたければ、あなたが教えてくれる
あなたの知りたいこと…わたしはちゃんと映しているかしら…』

…互いに会えなかった時を手繰るかのように、二つの影が一つに重なってゆく…
その夜…睦ごとの音色だけが長いこと閨に響いていた…







その後の小話


モゾモゾ
モゾモゾ

んーッ
ねぇ、ちょっとぉ
もう無理だってば

イムジャ…
もう少し脚を上げて…

そんなことしたら…
あー 濡れちゃう…

イムジャ…
まだです…

あなたがあのようなことを為さるから…
あと少し…辛抱を…

ヨン 
あと少し…なの?
もう ちょっと…かしら?

俺につかまって…
そうです

あっ あっ
ヨン…
全部入った…みたい…

ではイムジャ
ゆっくりと…
やさしく追い詰めるように…

そう、そのように

あっ

イムジャ…
俺の肩に手を…
…そのままこちらに…

「ピキィー ピキィー 」

はあー やっと捕まったか…

☆☆☆

遡ること一時…

ヨンア…何か鳴いてない?
あの逆さにおいた籠、動いてるみたい…
何かいるの?

かーわいいー
ナキウサギね…
どうしたの?

ああ、先ほど湯を沸かしていたら、側で穴を掘っておりましたので、熱にやられないよう捉えました
腹も空かしていた様子
沢からコケを取って少し分け与えたところ、某について参ったので…
籠にでも入れおき、後で貴女にお目にかけようかと。
ナキウサギ…天界ではそう呼ぶのですか?
こちらではこやつのこと、岩ネズミと呼んでおります

へぇー
んっ…
いわ…ネズミ……ねずみ?!
キャーーーーーーー!

☆☆☆

まったく…
イムジャも人騒がせな…
あのような声で叫ばれたら…
俺だって何事かと驚くではありまぬせか…
こやつは臆病者故、狭いところに隠れようとするのは必至

だって…ネズミだと思ったのよ…
悪かったわ…
それにしても、よ…
あんな格好をさせて…
いつもは『足首だってみせてはならぬものです』とか言ってるくせに…

そっ それは…俺以外の者に、です
俺ではすき間に腕が入らなかった故…

もー だからって湯船と壁のすき間にめいっぱい腕を入れさせるなんて…
オマケにこの子ったら…竹筒になかなか入ってくれなくて…
辛かったわ…
足湯の分にとっておいたアロマ水がこぼれて夜着が濡れちゃったじゃないのー
でも…かわいい
なんて名前をつけようか?

ねえ、ヨンア何がいいかしら?

イムジャ…名は好きにつけてくだされ
それよりも…衣が濡れたままでは風邪をひきます
さあ、乾かしましょう

ダメよ…
これしか夜着はないもの…

ヨンはニヤッと笑って宣った
「何も纏わずとも…衣が乾くまでの間、俺が温めてさし上げます
イムジャ…貴女からはよい花の香りがする
さあ…こちらに…」


※この時代のこの地にはたしてナキウサギが生息していたのか…
はなはだ疑問ではありますが…

このメスウサギ、ヨンを巡ってウンスの意外な強敵に…なったとかならなかったとか…