デイサービス。

 

いつしか、デイ=高齢者を送迎し、日中預かるサービスという常識になっています。

 

色々な意味はあれど、やっぱりご家族の介護負担を減らす意味合いが大きく、その常識は間違っているとは思えません。

 

さて、そのデイサービスには通称・バイタルという業務があります。

 

まぁ、健康チェックですね。

 

体温や血圧を測定します。

 

急変時などにも測定し、異変を記録するのにも役立ちます。

 

というのはあくまで表に出す用途。

 

実際は、入浴できるかどうかの目安に使われていることがほとんどです。

 

最高血圧が100~150で入浴して良いという指標。(個人差はありますが)

 

この入浴というモノがおそらくデイでの目玉・看板商品かと思います。

 

そして介護者や事業所のウデの見せ所でもあるのです。

 

入浴介助、という項目で保険算定も入りますが、案外その額は大きくはなく、営利以外の何かを感じずにはいられません。

 

「うちのおじいちゃん、もう一ヶ月もお風呂に入っていないんです」

「わかりました、ウチで入れるようにしましょう!」

 

というテンプレ。

 

そこそこの高い頻度で入浴拒否というのにでくわします。それを入浴できた時の喜びが介護の醍醐味だと聞きました。

 

ユマニチュード氏のおっしゃる方法でできればベストでしょう。

 

いつのまにか誘導され、拒否なく入浴して、利用者もお礼なんか言っちゃったよ、みたいな。

 

しかし現場では泣こうが叫ぼうが入れます。

 

入浴に丸がつけば力を誇示できるから。

 

そしてそれに必要不可欠なのが血圧なのです。

 

「あぁ、血圧高いね、入浴やめよう」っていう事業所もありますが、「血圧高いね。横になって足あげて深呼吸して測りなおして。あぁ、150きったね、入れよう」という事業所、「この方低いんだよね。トイレ介助の時に歩かせて血圧測って。あぁ、100越えたね、入れようね」という事業もあります。

 

正常値に近い数値がでるように計測したところで、実際のその日のコンディションはあくまで最初に計った数値だというのに…。

 

僕の祖母は血圧が高く、入浴できなかったとの報告をよくいただきます。

 

だから逆に安心するのですが、僕が始めて勤めた事業所では間違いなく祖母は横になり、足を挙げられ、何度も何度も下がるまで血圧を測られたことと思います。

 

 

 

この前、血圧サージが危険だよ、という特集をテレビで見ました。

 

ヒートショックとかはザックリ知ってたけど、実際僕たちが行っていたことは本当に危険だったんだなと思うのでした。当時から疑問はもっていたけど、悪に加担していたのは間違いありませんから…。

 

内出血するほど噛まれ、頭からお湯をかけられ、それでも無理やり入れたお風呂。

 

暴露しますけど、「入浴され、さっぱりしました」ってよく記録に書きましたが、アレうそです。そんな格闘の末に入っただけです。

 

本当に、「入れた」という表現がピッタリです。

 

だから介護は人気がないんです。

 

やさしいひとが潰れ、アレな人が残る業界。わりと理由は簡単だったりします。

 

 

そんなひどい測定の中、事故は起こらないからそれはそれで不思議だ…

 

テレビが盛っているのか、今回例にあげた事業所が正しいのか…

 

 

介護者だって恋愛したい!!

社会的評価の低い私たちにも救いの道はありました!

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