これは2019年6月30日に投稿した記事の"りばいばる"です。
長女と次女は、2019年4月16日の土曜にロッテルダムの日本語補習校の体験入学で1日過ごすことになったのですが、2人が授業を受けている間に理事と副理事、それに電話を下さった総務の女性の3人が、空き教室でロッテルダム補習校のルールなどを説明して下さったり、各教室や図書室や体育館などを案内して下さいました。
この理事の御三方ともお子さんが補習校に通う保護者の方で、どの様に理事を決めるのかは、この1年で分かるのでしょう。
ちなみに副理事のMさんは偶然にもドライバーサービスをご利用頂いたことのあるお客様でした。
そして2021年今年度、私がハーグ・ロッテルダム補習授業校の理事長に就任しました。人生とは何が起こるか分からず面白いですw
ロッテルダム補習校は正式にはハーグ・ロッテルダム日本語補習授業校という名称で、セキュリティーの為、所在地はホームページにも載っていない状態です。
校舎内は勝手に開けるとセキュリティのアラームが鳴ってしまうかもしれないドアや、万が一アラームが鳴ってしまうとセキュリティ会社のスタッフが飛んで来てしまい、その料金が発生した場合、どう処理するか?という問題の発生を回避する為に近付いてはいけない場所などが多数存在しているということだけお伝えしておきます。
入学申込書を提出し、紙のマニュアルを元に規定事項などを確認。
図書室にはマンガで読む日本の歴史や快傑ゾロリ、ドラえもんや名探偵コナンやキン肉マンなどもあって、テンションが上がります。
日本に置いて来たドラゴンボールやスラムダンクや、るろうに剣心、らんま1/2など寄付出来ないかなぁと考えたりしました。
日本から持って来るのが大変ですw
書道クラブや給食体験、植木鉢にトマトやえんどう豆の種を植えて、その観察日記を書いたり、1月にはお餅つきがあったり、6月にはオランダ内の日本人学校や補習校合同運動会がアムステルダム日本人学校であり、(現地校のみに通うお子さんも参加可能。)2017年に現地校枠として長女のみが参加しましたが、2019年今年は雨模様で各学年の徒競走などがカットされる中、ハーグ・ロッテルダム補習校の一員として、長女と次女が参加しました。
日本食デリバリーサービスinオランダのサイト、Shopifyの構築でお世話になった、僕のIT担当wであるToru_Kikuchiが撮影する写真がプロ級の腕前でしたので使用させて頂きました。
オランダにいながら日本語の勉強に加え、日本の文化にも触れられるこの補習校制度を確立して下さった先人の方々の努力に感謝しきりです。
夏休みなどの休暇期間を除き、毎週土曜の10:00〜14:30、お弁当持参、ドップリ日本語漬けの年間41日の授業で、学費が1人1050ユーロ。プラス家族費50ユーロ(こちらは一家族分)の合計1100ユーロを3期の分割払い。
1回約27ユーロで日本語の向上に充てられると考えると安いものです。
うちは長女と次女の2人分で、4月頭の入学式と翌週の体験入学の2日分は免除で日割りして下さって、初回第1期分700ユーロ超を何とかかき集めて振込みました。正直マジでお金ヤバいですが、娘達の為ならエンヤコラです。
日本語補習校の先生は、教員経験のある方や、塾講師経験のある方など、教える技術や情熱があれば、教員免許などは必要ないそうなのですが、オランダ労働許可証を既に保持されている方のみだそうです。
そもそも日本語を教えてくれる先生って足りてるの?土曜日だけ?お給料は?食べていけるの?などなど疑問が溢れて来るので、先生たちにはいずれインタビューしたいなぁと勝手に考えています(笑)
2021年度現在、補習校の運営側となる理事会メンバーを務めることで、その仕組みなどがクリアに見えて来ました。
先生方の給与に関しては、あくまで僕の見解はですが、もっと予算を割いた方が先生方のモチベーションも含め、教育業界の底上げに繋がるのではないか?という個人的且つ希望的感想ですが、昨日今日教育現場に携わった程度のことなので、そんな単純な話ではないのかもしれません。
先生方は純粋に、補習校に通う子ども達に国語(日本語)と日本語で算数(数学)を教えて下さるのですが、何でもそうだと思いますが、日本語を話せるということと、人に教えるということは全く異なる技術だと思いますので、オランダで不特定多数の子どもに教えることが出来る技術を持った先生は貴重な存在で、リスペクトです。
学費×生徒数がそのまま運営費というわかり易い構造で成り立っており、月1回程、未就学児を対象としたお遊び会というものが開催され、オランダで暮らす日本にルーツを持った子供達の貴重な学びの場を担っているということです。
2021年9月現在は新型コロナウイルスの影響で、イベント事は中止となっております。
他には、毎週2名の保護者が、朝登校する生徒の出欠チェックや、入口の施錠などの為の当番制があり、授業中に学校に入りたい時などは、当番用の携帯電話に電話して門を空けてもらわなければなりません。
図書係や書道係、給食体験のお食事係、合同運動会の警備など、補習校に通う子供たちが安心して日本の文化を体験したり、学習できる為に、運営会社という存在ではなく、先生たちと保護者たちとで力を合わせて運営しているということがうかがい知れました。
前に書いた「補習校の電話番号は調べないと分からない。」という謎も、先生や保護者が持ち回りで担当するという意味で、今誰が窓口なのか分からないということなんだなと謎が解けました。
長女と次女が通い始めてまだ数ヶ月ですが、オランダの現地校とは全然違う日本の小学校の雰囲気が味わえるということで、娘達(特に長女)は毎回楽しみにしており、日本語で会話出来る友達も出来て、オランダの現地校と日本語補習校の双方を行き来することによって、学びが深まるいい機会になってくれるのではないか?と勝手に期待しております。
現地校では場面緘黙症の次女はと言うと、補習校でも一気に喋り出すということはないにせよ、出席チェックに自ら名前を言いに行ったり、仲の良い友達の名前を呼んだり、小さな声ながらちゃんと発している様子で、ひとまずは安心。
まあ人間あらゆる場面や状況などで合う合わないは必ずありますから、気長に見守るのが一番!と自分に言い聞かせます。
しかし、この調子で三女も四女も通うことになると、単純に学費が人数分に膨れ上がり、もっともっとお金を稼がなくてはいけないという状況に追い込まれているので、本当に何とかしなければと今まで直面したことがないぐらいのお金のピンチに焦る日々でもあります。
2021年9月。約2年と少し補習校に通った次女は、勉強することがそもそも苦手ということと、週1回しかないことで継続してやらなければ定着は難しい日本語の為に出される宿題が、どうしても苦痛でしょうがなくなり、彼女の意志を受け入れ、補習校を退学する運びとなりました。
長女と三女は補習校を継続するのですが、次女は同じ時間帯は妻と家で日本語学習に取り組むという試みを始め、宿題はないということで、とりあえずはストレスがなくなったようですw
現地校と補習校の両立のカギは、子ども本人が補習校へ通いたい!というモチベーションを常に維持することだということを我が家でも体感しております。