学校にいけないのだと、わかった夜。
旦那様が奇抜な事を言い出した。
「明日は家族全員、朝4時に起きる。
ファミレスで朝ごはんを食べて
それから学校に行こう」
朝の4時⁈
それで学校に行けるようになるの?
半信半疑ではあったけど、
旦那様が考えた末の作戦なのだろう。
1号は納得いかないようだったが…
今朝。4時ではなかったけど
5時半に起きてファミレスで
ゆっくりとモーニングを食べた。
1号は暗い表情のまま。
7時頃、ファミレスを出た後
旦那様は河川敷へ運転し、
側のグランドに行った。
1号と2号に
「あそこのポールまで走っておいで!」
2号は無邪気に走り出す。
1号はパーカーのポケットに
手を入れたままトボトボ歩くが
言われたように、ポールまで行って
戻ってきた。
帰り道も少し回り道して帰宅。
旦那様は1号に、制服に着替えるように
言った。
1号は疲れたように着替え、
そのまま自室でうなだれる。
登校時間が近づいてきて、
嫌な気分が増したんだろう。
旦那様はリビングに来るように言う。
渋々リビングに来ると、
ソファで膝を抱えて顔を埋める。
ここで旦那様は、強い口調で
「シャキッとしろ!顔を上げて。
しっかり座れ!
そうやって、だらんとするから
頭が痛い気がするんだ。
胸はって座ってみな。」
1号は旦那様の言葉に嫌々ながらも
従う。
そんなぬ強い口調で言って平気?
私は、ハラハラしながら見守る。
「少し早めに出るか。」
1号は自分で行けると言うが
旦那様が送ると譲らない。
「そんな歩き方やめろ。
シャキッと歩きな。できるから。」
1号は抵抗も出来ず従う。
私はハラハラし通しで、心配で
玄関まで付いていく。
「お母さんに行ってきます 言いな。」
「いってきます…」
「もっと大きな声で!」
「いってきます 」
「もっと!」
「いってきます」
2人は車に乗り学校へ向かった。
私はすぐさま2階に上がり、車が
行くのを、不安を抱えながら見送り
仏壇に手を合わせた。
2号も隣に来て手を合わせた。
すぐに2号も登校し、私はなんだか
落ち着かないまま、リビングを
ウロウロ。
しばらくすると旦那様から電話がきた。
「とりあえず、門に入って行くまで
見てた。行ったよ。」
あー。学校に入れた。
涙が溢れる。
ただ、登校しただけなのに
こんなに嬉しい。
旦那様は一度帰ってきて
学校に電話をした。
「今学校に送ったので、今、教室に
いるはずです。どうぞよろしく
お願いします」
1号が学校に行けた。
途中でリタイアするかもしれないけど
今日は行けた。良かった…
昨日、ガタガタ震え涙声で
体が動かないと、苦痛な表情で訴えた
1号を目の当たりにした私には
奇跡とも思えた。
今の1号に対して、私にはあんなに
強い口調で言うことは出来なかっただろう。
私が送っていたら、1号は今日も
学校に行けなかったかもしれない。
日中も1号が気になって仕方ない。
今日は行けて偉かったな。
でも学校でツライ思いしてるのかな。
また頭痛を訴えてないかな…
そんな時タイミング良く旦那様から
ラインが入る。
「学校に電話した。今のところ
大丈夫そうだって」
あー。良かったー。
ただ、明日はまたどうなるかわからないし
明日も行けたとしても、土日でまた緩み
月曜日は行けなくなるかもしるない…
仕事からの帰り道、
どんな表情で家にいるんだろうかと
運転しながら考える。
早く見たいような怖いような…
きっと朝早かったから
寝てるかな…
帰ると2号が飛んできた。
「ママおかえりー!」
って、ぎゅーってしてくれて
心が癒される。
「お兄ちゃん寝てる?」
「元気に起きてるよ!遊んで貰ってた!」
1号も、明るい表情で
「おかえり」
って部屋から出てきた。
「学校、どうだった?」
「うん。大丈夫」
見違えるほど表情が明るかった。
今日、学校に行けて自信ついたかな?
「学校行けて、偉かったね。頑張ったね」
「いや、お父さんが強引に行かせて
くれたからだよ。」
そんな言葉が出るくらい、
いつもの1号に戻ってる。
まだ、明日の朝になったら
戻ってしまうかもしれないけど…
その怖さが残るけど…
とりあえず今日は良かった…
旦那様、偉大だ。
私だけでは、こんなに早く
学校に行けなかっただろな。
旦那様に任せて良かった。
2号も幼いながらに色々感じながら
何も言わず、付き合ってくれて
ありがとう。
まだまだ不安が残るけど、
明日の朝が怖いけど…
うん。1号を信じよう!