麺屋武蔵 蒲田店[ら〜麺] | 漫遊記



平田隆夫とセルスターズの大ヒット曲「ハチのムサシは死んだのさ」を初めて聞いたのは幼い頃でした。

その時の印象は「なんじゃこりゃ」でした。

今回、訪問した店から出るとき、思わずこの曲のサビが頭を巡りました。





先日、テレビで放送された
第一回ラーメン総選挙」という番組のトップ10は以下の通りでした。

1中華そば青葉
2一蘭
3麺屋武蔵
4蒙古タンメン中本
5ラーメンけいすけ
本格中華店光麺
太陽のトマト麺
どうとんぼり神座
9つけめんTETSU
10喜多方ラーメン坂内

総選挙に参加を表明した店舗から選ばれたランキングとはいえ、これが現在のラーメン業界の勢力図だとはとても思えません。

ましてや、ラーメンマニアはこのトップ10の店舗にはあまり興味を抱いていません。

ラーメンサイトの"ラーメンデータベース"の総合ランキングでは、この10軒(グループ店舗を含む)のうちTETSU、102、TETSU品達店の3軒(いずれもTETSUグループ)がベスト100に辛うじてランクインしています。

最近人気の店のランキングとなるとベスト100にこの10軒(グループ店舗を含む)が1軒も入っていないのが現況です。

月に一度ぐらいしかラーメンを食べない層の人気投票としては極めて妥当なのかもしれません。



第一回ラーメン総選挙の第3位にランキングされた「麺屋武蔵」が、蒲田にオープンしたという情報はオープン直後に得ておりました。

しかしながら、「武蔵」は私にとっては食指が動かない店。

それほどラーメンに詳しくない方が「この近くに美味しいラーメン屋があるから寄っていこう」と半ば強引に連れていかれたのが「武蔵」で絶句したことがありました。

蒲田で仕事を済ませ、そのまま直帰できることになった平日。

あとちょっとで"ラーメン暁(^^)"に到着するというとき、この看板が視界に入ってきました。



あらら、こんなところにあったんですね。



冷やかしで店内をちょっと覗いてみました。

すると「いらっしゃいませ~」と店員の声が轟きます。

一斉に視線が注がれました。

とても帰りにくい雰囲気です。

あまり気が進まぬまま券売機へ。

つけ麺とら~麺の二刀流だそうです。

"ら~麺"のボタンを押下しました。

薄暗い店内奥へ進みますと、店員が椅子を引いてお出迎え。

食券を手渡しました。

カウンター席から一段高いところに厨房はあり、作っている様子は見えません。

振り返るとテーブルが沢山ありました。

結構、大箱店ですね。



卓上はこんな感じでした。

待つこと8分でら~麺が配膳されました。

「ごゆっくりどうぞ~。」

一人の店員の声がこだまのように店内に伝わります。



ん?



スープ少なくないですか?

チャーシュー・メンマ・刻み葱といったトッピングです。

では、まずはスープから。



カテゴリーとしては、"豚骨魚介"ですが、これは私の好みではありません。

毎日食べても飽きない味だと評価される方もおいでになるかもしれませんが、私には旨みのかけらも感じられませんでした。

厳選された食材を多数使用して作る唯一無二のスープだと評価される方もおいでになるかもしれませんが、私には廉価ラーメンチェーン店の業務用スープみたいにしか感じられませんでした。



麺はややウェーブがかった中太麺。

久しぶりにこんなまっ黄色な麺を見ました。

食べるスピードは早いと自負している私ですが、この麺ののびるスピードにはついていけませんでした。



チャーシューが小さいのは逆によかった。

大判だったらがっかり度合いが増していたはずです。

麺と具は完食。

スープはほとんど残してごちそうさまです。

今やフードコートでも素晴らしい一杯を提供する店舗がある中、私にはまったくフィットしないら~麺でした。

武蔵は実際に社員食堂のラーメンを監修していますが、その延長線上みたいな一杯に私は感じてしまいました。


このら~麺を食べて「美味しい」と思われる方には申し訳ありませんが、私の主観では

「ハチのムサシは死んだのさ」
ならぬ
ラーメン店としての
「麺屋武蔵は死んだのさ」
と思わざるをえませんでした




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