いちおう、これから見る人のこと考えてストーリーとかはぼかしてあります。とりあえずは見てみようという人のために、用語解説等も少々。


ガールズ・ウント・パンツアーである。パンツではないから念のため。「パンチラはしません、やりません、見せません」と監督が宣言している良心的な(?)作品。いまさら蛇足だがパンツァーはドイツ語で戦車のこと。パンツの意味は全然ありませんからね。しかし、劇場では、「ガールズ・アンド・パンツアー」と呼称していたが、パンフには〝Girls und Panzer der Film〟となっておる。いやあ、劇場版になって、ボリューム10倍増くらいの作品。実に、お得感である。


またも、大洗女子「学園艦」廃校の危機に、大学生チームとの対戦を余儀なくされる大洗女子戦車道チームだが、なんと敵は30両、それも米M26パーシングが主力(これはもう独タイガー戦車並というか米版タイガー戦車)! 大洗女子の保有車両は8両! これで、どうやって殲滅戦を戦えというんじゃ! 大学生チームとはいっても、社会人戦車道チームを降したこともあるという強豪チーム。という、これまで最高の危機。


 ちなみに「学園艦」とは、この戦車道をやっている『時間世界』の学校は何故か、空母に似ているが、もっとずっと大きい学園艦という船(一般の人も乗っ

て生活している)に乗っているという設定。一校一艦で、大洗女子学園も学園艦に載っているのだが、文科省の予算不足で、何隻かを廃艦にする予定が出てくるなか、大洗女子の学園艦も廃艦にされそうになったのだが、慌てて新設した戦車道部の全国高校戦車道大会での優勝で、なんとか廃艦を免れそう……というのがTVシリ-ズ全12話のストーリーである。


 だが……。ちなみに、この『時間世界』では、世界戦車道大会の日本開催が決まっていて、文科省も戦車道に力を入れているという設定。そんなもん、少子化で学生が集まらなくなった駅弁ボロ大学の生残り策で、日本人奨学生には奨学金返済を迫るくせに、「もろこし」や「半島」からの留学生には返済不要の大盤振る舞い、おこずかいや帰省旅費まで出しているともいう文部科学省の汚職じみた政策を、ここですっぱり

切ってしまえば、学園艦の廃艦などしなくても済むのに。というアニメ制作者の正義の視線から、ここでは文科省の役人が真の悪役じゃ。という、実は社会性もあるアニメじゃ、諸嬢諸氏はそこんところ見逃してはいかん。この『時間世界』でも文科省は、可笑しな『留学生』政策やっとるに決まっとる。そこんところを、やんわりと、しかし鋭くついたとこはもっと評価されるべきだろう。


 ちなみに「殲滅戦」とは、対戦する敵の戦車を先に全車両ぶち壊した方が勝ちという対戦ルール。対戦ルールにはもう一つフラッグ車戦というのもあって、こちらは敵のフラッグつけた戦車を先にぶち壊した方が勝ち、何両、敵の戦車が残っていようが、チームに一台のフラッグ車を壊されたら、その時点でゲームセットという対戦ルール。

参加する戦車には、1945年8月15日までを期限に、そこら辺りまでに存在した第二次大戦参加車両という原則がある。第一次大戦参加車両の投入も妨げない。出して来るとこ無いみたいだけど。

と、こう書いてると、また見たくなってきた。