最近、社内のスタッフ同士の会話が気になることがある。
気になるのは会話の内容ではなく、表現方法。
聞いていて、「えっ?」と思うくらいキツイ言葉や口調を耳にすると、「もう少し違う言い方があるのでは?」と第三者である私でも辛くなってしまう。
先日、とあるセミナーを受講して「事実は一つ 解釈は無数」という言葉を学んだが、たしかに同じことを見ても聞いても、それを受け取る側が同じように解釈する保証はない。
だが、無数の解釈の中で相手にどの解釈を選択してもらうかは、ある程度、言葉を発する側の表現方法にかかっているのではないだろうか。
一つしかない事実をどのように理解し、どのように解釈し、どのように動いてもらいたいのか、言葉を発した後の相手をイメージしながら表現することで、物事の結果も人間関係も大きく変わるような気がする。
植物は有機肥料を与えても、そのままの状態では吸収できないらしい。
いったん有機物を無機化してから栄養として取り入れるため、成長にも時間がかかるのだ。
いっぽう、無機物である化学肥料を与えると、そのまま取り入れることが出来るので、素早く効率よく吸収することができるため、成長も早く栽培も容易になる。
どちらが正しいということではなく、何れも栽培のテクニックであり、それぞれの農家さんが栽培環境からベストな施肥方法を見極めて、良質の青果物を消費者に提供するという目的に変わりはないのだ。
要は人間も植物も同じだ、ということ。
「事実は一つ 解釈は無数」であるのと同様に「事実は一つ 表現は無数」である。
事実の先にある目的をイメージし、そこに到達するために最適な表現を選択することが出来る会社になりたいと心から願うが、その道のりは易くはない。
「そこに愛はあるのかい?」という昔流行ったドラマの決め台詞があるが、言葉を発する前に「そこに愛はあるのかい?」と自分に問いかけてみるのも一つの方法かも知れない。
ドラマの題名ではないが、会社という「ひとつ屋根の下」で気持ちよく働くことが出来るようになることをイメージして、数多の表現からベストな選択をしていきたいと思う。