生きるためにはエネルギーが必要であり、そのエネルギーは食べ物から生み出す。

特に、体内で作ることができない必須栄養素は食べ物から摂取する必要がある。そのため、おなかが減る。

 

食欲の研究について、1991年にオックスフォード大学でバッタを使った実験が行われた。200匹のバッタに、栄養素の配合を調整した餌を与える実験だ。

肉などのタンパク質成分を多めに配合した餌を与えたバッタは、少しの餌で満足し少食となりやせ細り、稲などの炭水化物成分を多めに配合した餌を与えたバッタは、大量に餌を摂取し肥満となったそうだ。違いを分析するため、バッタが摂取した餌の栄養素を計算したところ、どのバッタも摂取したタンパク質の量が同じであることが分かった。

 

この結果から、摂取したタンパク質の量が一定になると食欲が満たされると言うことが分かった。

稲や小麦などに含まれる炭水化物と言う栄養素は、消化が早くすぐにエネルギーとして利用される。それに比べ、肉や魚などに含まれるたんぱく質と言う栄養素は、消化するのに時間がかかるためしばらくは胃の中に滞在する。腹持ちが良いという言葉があるが、このことである。食べ過ぎないためには、タンパク質が多めの食事をすると良い。そうでなければイナゴのように炭水化物を食い荒らす生活になってしまうであろう。

 

参考書籍

・科学者たちが語る食欲