11月12日は、父・本田俊一の命日でした。
突然のあの日から、もう2年。
体調を崩す前から、父はよく私の妻にこんなことを話していたそうです。
「死ぬ時は誰にも知られたくない。
弱っていく姿を見せたくない。
どこかでまだ生きているような錯覚をさせたまま、
フェードアウトしたいんや。」
妻はその話を聞いて、「何を言ってるんだろう」と思っていたそうです。
けれど、後に病気がわかり、そして父は本当にその言葉の通りに去っていきました。
その時は「なんでこんな突然…」と。
けれど今では、それもまた父らしい引き際だったのだと思います。
父と同じように歯科医師となり、
父と同じように口臭治療に携わり、
そして父の思いを受け継いで活動を続けています。
父は、生前、一度も私を褒めませんでした。
厳しく、背中で語る人でした。
今の私を見たら、父はなんて言うでしょうか。
きっと、「お前はまだまだや。」
そう笑うでしょうね。
