「敬老の日」に「新米高齢者」が「後期高齢者・五木寛之さん」のエッセイ本を読了しました。

この本によると、いまの若者は産経スクープ記事『アベック3組ナゾの蒸発』(昭和55年1月7日)を理解できないようですね?

[2024・9・17・火曜日]

 

 

 

 

1932年生まれの五木寛之氏の『こころの散歩』(新潮文庫)を昨日読了しました。

五木さんの小説はほとんど読んだ記憶がありません。読むのはもっぱらエッセイ本です。

「日刊ゲンダイ」という夕刊紙は近年読んだことはありませんが、そこに長期連載されている(されていた?)という五木さんの『流されゆく日々』(双葉文庫)は何冊か文庫化されています。

その1巻から6巻までは以前読破しました。

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『こころの散歩』は、「週刊新潮」連載のエッセィ「生き抜くヒント!」を抄出したものです。ちなみに昨日(2024・9・16)は「敬老の日」でした。総務省によると、日本の総人口の中で、65歳以上の高齢者は3625万人。男性は1572万人、女性は2053万人。65歳以上が総人口に占める割合は、29.3%だそうです。

三人に一人弱が「高齢者」。五木さんは90歳を越えている「後期(ベテラン?)高齢者」。こちらはまだ「65歳」になったばかり?の「前期(初期?新米?)高齢者」です。

 

「前期高齢者」の私が「後期高齢者」の老作家・五木寛之さんのエッセイ本を読みながら、そうそう、私にもあると「共感」したのは、若い人に通用しない言葉があるとか、就寝中の頻尿とか、そんな話題でした。

 

若い人相手に「アベック」とか「トランジスタ・グラマー」云々と話したりすると、みんなにポカンとされたそうです。「トランジスタ・グラマー」が通じないのはまだしも「アベック」も意味不明にとられるとは驚きでした。

 

北朝鮮に拉致された可能性を示唆したサンケイ新聞のスクープ記事(1980年1月7日)も、いまの若い人は理解できなくなっているのかもしれません。

その記事の一面トップの大見出しは「アベック3組 ナゾの蒸発」でしたから。

その脇に「外国情報機関が関与?」「福井、新潟、鹿児島の海岸で」などとあります。ここで書かれている「アベック」。44年前には誰しもが理解できた言葉が、いまは「カップル」ですか……(「カップル」は前期高齢者の私にもイメージはつきます)。

 

五木さんのエッセイではほかに「死語」というか、「老語」として出てくるのが、「外套」や「社会の窓」です。「新米」や「ベテラン」は、いまでも通用するのでしょうか?

「行李」はもう通じないでしょうね?そもそも読めない?

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そんな後期高齢者の五木さん。若い時から「遅寝・遅起」だったのが、いつのまにか「早寝・早起」になったそうです。いい意味での老人の「繰り言」的エッセイ本ですが、なぜか共感、共鳴を覚えます。

 

90歳を過ぎている作家は、曽野綾子さんとか、まだおられますが、現役で連載エッセイを書いているとなると、五木さんぐらいでしょうか? 佐藤愛子さんもお元気?

 

では、ごきげんよう。