【読書レビュー】トヨタの会議は30分 | 本を読んで未来を開くブログ

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本付きの読者さんの参考になるような記事を書いていきます。

 

こんにちは。

 

近年、企業が人材を採用するにあたって求めている能力が何かご存知でしょうか?

 

学歴?
研究成果などの実績?
語学力?
転職であれば、全職種での経験や実務能力?

 

どれも大事ですよね。

 

しかし、どんな能力よりも、最近特に重視されるようになってきているのは、「ギガ速で成果を出すためのコミュニケーション能力」だと、本書の著者である山本さんは言っています。

 

 

いかに速く、そして成果の出る形でコミュニケーションを図っていけるか。その秘訣な何なのか?本著を読めば、そのヒントを得ることができます。

 

それでは早速、見ていきましょう。

 

今日の一冊

 

 

【書籍タイトル】 トヨタの会議は30分

 

【著者/出版社】 山本大平/すばる舎

 

【発刊】 2021年4月14日 初版1刷(2021年7月26日 第6刷発行)

 

 

本書を読むのにおススメな人

  • 社会人5年目以内の人(←本著でも、明記されています)
  • 社内コミュニケーションに課題を感じている人
  • 会議時間を短縮したいと思っている人
  • 効率的に成果を上げられる体質を作っていきたい人

 

 
 

どちらかというと、ビジネス書としては、初心者向きだと感じました。入社数年以内の方に、特におすすめです。

 

本書の目次

  • はじめに
  • 第1章:極限まで無駄を減らす「時短会議術」
  • 第2章:確実に相手を仕留める「コミュニケーション術」
  • 第3章:トヨタの魂の根幹「本質思考」
  • 第4章:スピリットをつなぐ「トヨタの教育」
  • 第5章:良好な人間関係を築く方法
  • 第6章:人間力を嵩上げする「配慮」のつくり方
  • おわりに

 

 
 

タイトルにある「会議を30分」については、「はじめに」と「第1章」を読むのが手っ取り早いです。

 

 

どんな本か

本著は、元トヨタのエンジニアであり、その後、TBSやアクセンチュアでの勤務を経て2018年に独立。現在は戦略コンサルタントや事業プロデューサーとしてご活躍している山本大平さんが書かれた、「ビジネスコミュニケーション術」の本です。

 

 

今、求められているビジネススキルは、「ギガ速で成果を出すためのコミュニケーション力」だというのが、本書の出発点です。

 

 
著者の山本さんは、実際にコンサルタントとしてかかわっているたくさんの企業で、会議や打ち合わせをする機会があるそうですが、そういう場で、9割の日本企業が、「ギガ速コミュニケーション」が実践されていないと言ってます。
 
 
たとえば、上司の雑談から会議がスタートし、それに部下がお追従を繰り返す。場合によっては、上司のタバコ待ちで会議のスタートが遅れる。名だたる上場企業であっても、いまだにそういった状況だと言います。
 
 
それに対し、たとえば、今をときめくGAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)などと打ち合わせをすると、とにかくコミュニケーションのスピードが速い。「そりゃ勝つわな」というかんじだとのこと。
 
 
これは中国系で今をときめくBATH(Baidu、Alibaba、Tencent、Huawei)でも同じこと。
 
 
こういった現場を目の当たりにしてきた著者が定義する「ギガ速のコミュニケーション」とは、
 
  • 参加者それぞれが次に何をするか、いつまでにそれを行うかを明確にして、会議を閉める
  • 必ず、その期日を守るのと同時に、はっきりと意見を言う
  • 業務上の意見の違いを、普段の人間関係に持ち込まない
  • 知らないことは「知らない」と言う
  • 何か提案があると、役職者がチームの意見を聞くことなくその場で即決(特に中国系)

 

 

この能力、言われてみると、実はすごく当たり前のことですよね。にもかかわらず、今の日本の企業には、欠けている。だから世界に伍して戦えないんだ、といいます。

 

 

そんな中、日本の企業の中でも唯一、ギガ速のコミュニケーション体質で業務を進め、世界と互角以上に戦っている企業がある。それが、「トヨタ」であると。

 

 

いったいどんなふうにすれば、「ギガ速」でコミュニケーションが図れるのか?山本さんのトヨタでのご経験をもとに、その秘訣が本書には書かれています。

 

30分ルールとは?

トヨタでは、「30分ルール」というものがあり、このルールに従って会議体が運営されることが徹底されているそうです。

  • 会議は30分単位で設定する
  • 仮に30分で議論が終わらなかった場合には、あと30分だけ延長が許される。ただし、再延長は認められず、その場合には、別途開催する
  • 会議主催者は、会議アジェンダを事前に必ず通知する。これがないと、会議にみんなが出てくれない
  • 参加者は、アジェンダから自分に求められているであろうことを推測して、資料を事前に用意して参加する。主催者が資料を用意する必要はない
  • 最後は必ず、次回までのアクションを決めてから、会議を終わる

 

 
 

全部当たり前のことに見えます。が!やろうとすると、これがなかなか難しいんですよね・・・

1つの会議で30分時間を削減する効果は・・・?

たとえば、毎日2つの会議があって、それぞれ30分時間を削減できたとしたら、どれだけの時間を捻出できると思いますか?

 

1日8時間労働を、年間240日の労働だとした場合、

  • 1時間/日 x 240日 / 8時間 = 30日

つまり、1年で約30日が空き時間になるということです。

 

逆に言えば、会議を毎回30分ダラダラ延長しただけで、30日間を無駄に過ごすことになるってことです。大きいですよね・・・。

 

 

 

気になったポイント

この本のキモは、上で挙げた「30分ルール」になりますが、それ以外のところで僕が気になったところと、それに対して思ったことを書いていきます。今回はちょっと反論も多いです。

 

 

  • 上司と部下が一緒の会議にそろって出席することはしない。なぜなら、会議後に情報共有すれば良いから。一緒に参加するってだけで、1人分の時間が無駄になる

 
 

すべてがすべて、このルール適用はできないかと。その会議の内容によると思う。部下だけでは決められないこともあるはずで、その場合には、逆に効率が落ちることになる。「部下の育成のため」という観点では、賛成だけど。

 

 

  • 会議中はメモ禁止。相手の顔をしっかり見て、話をじっくり聞いていれば、自然と内容は頭に入るはずだし、議題に興味があるなら、内容は忘れない

 
 

トヨタに入社できる人は超優秀だろうから、メモなしで良いのかもしれないけど、人間そんなに頭良くないって・・・。これは賛成できません。逆に、メモは積極的に取るべきだと思います。

 

 

  • 会議中は、ホワイトボードを使って内容をまとめていく。そうすると「議事録」は、ホワイトボードの写しで済ませられ、「議事録」として後から作り直す時間を削減できる。

 
 

いかにも「常にホワイトボードを使って議事をまとめる」みたいな書き方になってましたが、会議の内容によると思います。会議中にパソコンに入っているノートパッドなどのテキストエディタで議事を書いていった方が早い時もあります。。また、ホワイトボードの写しがISO対応として認められるのか?というのも疑問。。。

 

 

  • 情報漏洩防止対策のため、会議室にはパソコン持ち込み禁止。

 
 

ホントかいな・・・。ホントだとしたら、「会議中にメモ禁止」も「議事はホワイトボードで」も理解できる(というか、パソコン持てないから、自然とそうなるよね)けど、ちょっと信じ難い・・・。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

 

ちょっと反論も書いてしまいましたが、タイトルにある「会議を30分」にする秘訣を手っ取り早く知りたいのであれば、第1章だけ読めば分かるようになっています。

 

アマゾンでも現在ベストセラーになってますし、東洋経済オンラインの記事でも取り上げられていました。

 

 

「会議をどのように行うか」は、会社それぞれ異なり、言ってみれば、「企業文化」や「企業風土」であると思います。ですので、1人だけで変えようとするのはなかなか難しいかもしれませんが、問題意識を持っている周りの人たちと協力しながら、地道にちょっとずつ改善していくことが、いずれ文化や風土の大きな変革に繋がるんだと思います。

 

 

入社5年目以内くらいの若い方々、また毎日会議に時間を取られ、もううんざりしているベテランの方々。この本を読むことで何かヒントが得られるかもしれません。興味があったらぜひ手に取ってみてください。

 

 

 

今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

 


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