こんばんはおねがい
ご訪問いただきありがとうございます照れ


本を選ぶとき
ステキだなと思う誰かがオススメ
している本を読んでみることがあります


今回はそんな1冊📖


王様のブランチで瀬尾まいこさんが
オススメしていたので読んでみましたキラキラ


「さぶ」山本周五郎





物語は
男前で仕事もできる栄二と
お人よしで鈍いところがあるが
人の良いさぶという二人が
主軸となっています



ある日、兄貴分である栄二は
濡れ衣を着せられて自暴自棄となり
人足寄場に流れ着く


誰も信じられない
人生どうでもよい
なるようになれ
皆が憎い


どん底まで落ちた栄二ですが


それでも人は人との関わりなしには
生きていけないし

完全に閉じたつもりの心も
人の優しさに触れれば
やっぱり温まる


そんなことを痛感する1冊です


瀬尾まいこさんも好きな箇所として
あげてらっしゃっていましたが

「おまえが気がつかず
 また興味がないにしても
 この爽やかな風にはもくせいの花の香が
 匂っている」

という一節があります


そこにあるものに
気がつけるかどうかは
自分次第なんですよね



また、仕事のない栄二が
「女房に稼がせるようになったら
 男はおしまい」

と愚痴ったときに
おのぶという女性が
「それは男が稼いで女を養ってやる」という
思い上がった考えからきていると
指摘するシーンがあります


「人間が人間を養うなんて、とんでもない
思い上がり」


仕事で成功したとしても
それは幾人か幾十人かのものが
陰で力をかしているということを
忘れてはいけない

と諭すのです


一方的な養う、養われるという関係は
存在しない


これは現代人にも刺さるのでは
ないでしょうか


専業主婦だって
一方的に養ってもらってるわけじゃ
ないですよね


その支えがあって
家族が回っている


物語自体は時代物で少し
ハードルが高く感じるかもしれませんが


時代は変われど
大切なことは変わらないんだなぁと
感じた本でした


気になった方は、ぜひご一読を指差し