「学校では教えてくれない日本史の授業」井沢元彦 | 読書ノート「本の旅」

●徳川幕府の滅亡

・朱子学⇒貴穀賤金、商業蔑視
薩長は商業と工業を振興させることで財政の立て直しに成功し、幕府は農業を重視することで自ら財政を悪化させた。
 
・黒船ショック
海に囲まれているからこそ国防上世界一安全なはずの日本が、黒船の登場により、世界一危険な国になってしまった。
 
●和の精神
・雲太、和二、京三(出雲太郎、大和二郎、京三郎)
『口遊』の日本の建物の高い順は、出雲大社本殿、東大寺大仏殿、平安宮大極殿。
聖徳太子の「憲法十七条」で大切にすべきは、第一条は和(話し合い)、第二条は仏教、第三条は天皇で、三代建築物と同じ並び順。
 
●御霊信仰
・怨霊を恐れるがゆえに、荒ぶる魂を鎮魂するため、怨霊を神として祀ることにした。
 
・怨霊信仰
  遷都(長屋王の祟り、藤原氏)
→仏教(奈良の大仏、男子の誕生、聖武天皇)
→風水
→御霊信仰(天神信仰、藤原氏による源氏物語・平家物語)
 
●穢れ忌避思想
・穢れ
数多くの穢れの中でも、日本人が特に嫌ったのは「死の穢れ」。
「死の穢れからの回避」の最たるものが「遷都」。
穢れ忌避思想により平安時代に兵部省と刑部省から人材が失われた。
⇒検非違使(律令にない職「令外官」)
 
自らの穢れを自覚し、実権を握ることを希望した武士と、穢れ仕事を武士に押しつけた天皇家で利害が一致したため、朝廷と幕府が併存できた。
 
  天皇(最も聖=清なるもの)
→公家(清なるもの)
→検非違使
→武士(穢れである軍事担当)、庶民(生産担当)
→非人(最も穢れたもの)
 
・部落民
弥生人(農耕民族)の日本上陸にあたり、取り残された縄文人(狩猟民族)の末裔