- 臓物大展覧会 (角川ホラー文庫)/小林 泰三
- ¥700
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- ☆ 内 容 ☆
- 男が旅の途中、街で見つけた「臓物大展覧会」という奇妙な看板。
- 中に入ってみると様々な臓物が展示してあり、しかも居合わせた謎の人物から
- 「臓物の呟きを聞きたいか」と問われ、男は異様な体験をすることに……。
- 『透明女』『ホロ』『少女、あるいは自動人形』『攫われて』
- 『釣り人』『SRP』『十番星』『造られしもの』『悪魔の不在証明』
- と、ドドンと9作品が収録されています。
- ただし、ほとんどが雑誌などで発表済みのものでした。
表紙のインパクトとタイトルの不穏さに躊躇される方もいるかもしれませんが、
書き下ろしである『透明女』と『悪魔の不在証明』以外は
それほどグロい描写はありません。
SSもあったり(『釣り人』)、コメディタッチのものもあったり(『SRP』)、と、
なかなか飽きずに読めるのではないかと思います。
逆に表紙のおどろおどろしさに惹かれて買われた人は、
相当な肩透かしをくらったことでしょう。
それぐらい、サクっと、カラっとした話が多かったです。
(ちなみに私は後者だったので、若干の消化不良)
私のお薦めは『悪魔の不在証明』。
こんなにイライラしながら小説読んだのは初めてかも。
それぐらい主人公の言動が逐一ムカつきます。
まあ、でもお薦めするぐらいですからムカつくままでは終わりませんよ。
『透明女』は非常に、いや、異常なぐらいグログロです。
恐らく、小林作品の中でもトップクラスにグロテスクなんじゃないかなぁ。
私は好きなんですけど、大好きなんですけど、
さすがに、ここまでグロくなくてもいいんじゃないか、っていう。
POPなシーンもあるけど、完全に打ち消されちゃってますからね。
まあ、しつこいようですが、私は大好きなんですけど。
満足度★★★☆☆
正直、読む前の期待度というか、題名からの先入観が邪魔でした。
書き下ろしの2作については★5つなんですけどね。