4冊目!:ラン | 小説放浪記~本でエベレストが出来るまで~

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1日1冊以上読む事を目標にし、それらを解剖する。のんべんだらりとね!!

 もう少しで園子温監督の「希望の国」が公開されますね。待ち遠しい!
 
 さあ今回は森絵都の「ラン」です。「カラフル」というアニメ映画でこの人の存在を知りました。いじめ等があって自らをこの世から消し去ってしまいたいという人に是非とも観てもらいたいのが「カラフル」です。いじめがこの世から無くなることは恐らくないでしょう。ケンカだってなくならない。闘争本能というものが備わっている限りは。戦争が有史以来なくならないのと一緒ですね。国家は暴力装置だと誰かが言っていましたが、その通りで米国なんかは人を殺しても非難はされても罰則されないでしょう。ちゃんちゃら可笑しいですよ。だからと言って、人を苦しめたり、殺したりっていうのは最低最悪の許すことの出来ない行為です。罰則があるないとかの話しではなくてね。留めなくちゃいけない。これは義務ですよ。っと話が逸れました。すみません。

 「ラン」は生者に対する壮大なエール。あの時ああしてればよっかったのにっていう後悔を含めて、今を生きろよ!っていう。森絵都は黄泉の国に一度か二度行かれているんじゃないかと勘繰ってしまうほど主人公の心情描写がrealでした。生者と死者とを繋ぐ水先案内人の森絵都。他の作品も読んでみたいと思わせる良い作品でした。