日本の政治家はどうして国を売り渡すのか

拙著『「国富」喪失』(詩想社)
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71qoqkogasl あとがきに次のように書いた。


「私たちの命と未来を支える根源的なものを三つあげるとすれば、「水」、「種子」、「教育」ということになるだろう。日本では、水を「湯水のように」扱うが、飲用可能な水資源は世界的に希少になっている。水は命の源であり、いま、世界における最重要の戦略物資のひとつになっている。ハゲタカが、この水に狙いをつけると同時に、ハゲタカにこの水を献上する愚かな行動が現実のものになり始めている。


「種子」がなければ「果実」は得られない。日本では、コメ、麦、大豆の、主要農作物について、法律によって公的に種子を管理してきた。このことによって世界でも賞賛される優れた品種が開発され、広く国民の利用に供されてきたのである。ところが、ハゲタカは、この種子にも狙いを定めている。種子の知的所有権を強化し種子を独占支配しようとする民間巨大資本が、日本においても種子を独占支配することを目論んでいる。自国を愛する為政者なら、体を張ってハゲタカの策謀に立ち向かうべきであるが、その為政者があろうことか、ハゲタカの利益のために体を張ろうとしている。本末転倒と言うほかない。」


10月15日に開催したオールジャパン学習会
「私たちの命の源が危ない-水・種子・食の安全を守ろう!-」
https://bit.ly/2pXrr0V


には、平日開催にもかかわらず、多数のみなさまにご参加賜り大変ありがたく感謝している。


安倍政治によって、私たちの命の源がハゲタカ資本に売り渡されようとしている。


学習会でも紹介させていただいたが、


堤未果さんの新著
『日本が売られる』(幻冬舎新書)
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がベストセラーになっている。

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Photo ハゲタカ資本は日本からの収奪を加速させようとしている。


その日本収奪に全面的に協力しているのが安倍内閣である。


この路線は、2001年に発足した小泉純一郎内閣が敷いたものだ。


「改革」の言葉に惑わされてはならない。


利権政治屋や取り巻きの御用学者、政商の口から美辞麗句が出てきたら身構える必要がある。


彼らは私たちの骨の髄まで食い尽くすことをたくらんでいるからだ。


第2次安倍内閣が発足した2012年12月の総選挙では、日本のTPP参加是非が争点のひとつだった。


安倍自民党は「TPP断固反対」、「TPP交渉への参加に反対」と大書きしたポスターを貼りめぐらせて選挙を戦った。


その安倍内閣が選挙から3ヵ月も経たぬ2013年3月15日にTPP交渉への参加を発表した。


詐欺罪で刑事告発され検挙されないのがおかしいほどだ。


安倍内閣は米国にひれ伏してTPP交渉に参加させてもらった。


米国は安倍内閣からTPP交渉参加の法外な入場料を徴収した。


TPPで日本にメリットがあるとすれば、それはただひとつ、日本の対米自動車輸出の関税率を撤廃してもらうことである。


これ以外は、日本の農産物などの関税率を引き下げて、日本農業などが破壊されるなどの被害しか予測されていなかった。

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ところが、安倍内閣はTPP交渉に参加させてもらうために、日本から米国への自動車輸出について、乗用車の関税率は14年間、売れ筋のSUVなどの車種は29年間、関税率を一切引き下げないことを呑んだ。


唯一のメリットである自動車輸出関税を長期間引き下げないことを確約させられた上でTPP交渉に参加させてもらったのだ。


このことが、TPP交渉への参加の「売国性」を象徴している。


日本の為政者が、なぜ日本に不利益になる行動を取るのか。


不思議に感じる国民が多いだろう。


しかし、これが現実なのだ。


彼らが国を売るのは、国を売ることによって、自分自身に利得があるからなのだ。


「いまだけ、金だけ、自分だけ」の三だけ主義者は、躊躇なく国を売る。


見返りに巨大な報酬を得ているのだと考えられる。


また、米国支配者の命令に従っていれば、身が安泰になる。


逆に米国の支配者の意思に反する行動を示せば、必ず、人物破壊工作の標的にされる。


鳩山一郎、石橋湛山、田中角栄、細川護熙、鳩山由紀夫、小沢一郎の系譜がこれだ。私もこの系譜に含まれている。


そのTPP交渉への参加認可が下りるかどうかと言うタイミングで麻生太郎氏が米国のCSISで講演して、「日本の水道をすべて民営化します」と宣言した。


これほど分かりやすい図式はない。