鴻池先生のパーティには麻生先生も来られていたから、まあそこで2回ほどお目

 にかかったり、写真撮影に入らしてもらったりしましたよ」

 

 籠池理事長によると、麻生氏と初めて会ったのは、「総理大臣になられる前」

 だったという。

 

 「ちょうど稲田先生が衆議院議員になってらっしゃって、帝国ホテルかどこかで

 のパーティに来賓か、そういうような立場でこられたのがありましたよね。で、

 そのとき、私のほうが、まあ、付き添い的なことをさしてもらって、で、そこか

 ら、そういう感じでしたかね」

 「それ以降は、鴻池先生の、なんや、ゲストとして来られた、ね。そのときに麻

 生先生のほうがゲストとしてお話されると。ね。まあ、そういうような感じでし

 たかねえ。うーん、どうやったかなあ。麻生派の総会か何かのときとかもありま

 したかね。それも行きましたよ」

 

 籠池理事長は麻生財務相への口利きについては否定したが、しかし接点があった

 ことを認めたのだ。

 

 麻生財務相をめぐっては、塚本幼稚園の元PTA代表が橋下徹・前大阪市長の後援

 会会長の夫であり、麻生財務相の後援者である人物に対し、森友学園に絡んで麻

 生財務相を紹介してほしいと依頼していたことが判明している。

 

 言うまでもなく麻生は国有地払い下げ疑惑の中心にある財務相のトップであり、

 籠池夫妻から口利きの依頼があったことを認めた鴻池議員は、麻生の筆頭家老と

 言われていた人物だ。事実、先週号の「週刊朝日」でも、与党幹部が「大物政治

 X氏が関与しているという話がある」「鴻池氏が表に出て釈明したのも、X氏を

 守る防波堤になって幕引きするシナリオがあったのではないかと言われている」

 と、麻生財務相の関与を思わせる証言を行っている。そして、今回明らかになっ

 た籠池理事長と麻生財務相の直接的な接点──。

 稲田防衛相は躍起になって関係を否定し、麻生財務相は疑惑への責任を放り出し

 ているが、“トカゲの尻尾切り”には「切りたい理由」が必ずある。小学校の認可

 申請の取り下げを行ったからといって、この問題はまったく終わっていないの

 だ。籠池理事長の参考人招致は絶対に行われなければならないだろう。

 (編集部)