以前ブログでも紹介した 戦場カメラマン・ジャーナリスト 故 山本美香さんの著作です。
前のブログでは「戦争を取材する~子どもたちは何を体験したのか」という本でした。この本の表紙、蜷川ミカさんみたいに鮮やかな色使いの屈託ない笑顔の子供たちの写真なんです。
とても戦場の子とは思えない。
現地の人、女性や子供と目線をあわせた優しい文章と写真、山本さんの世界を少しでも良いほうに変えたいという気持ちに感動し、今回もう一冊の著作を図書館で借りて読みました。
本当に日本人は、現地の人のためにがんばれるという民族の特性がありますね。
それもごく自然に。共感し、繊細に気持ちを読み取り、気遣うことができる。
「ぼくの村は戦場だった」も色々な世界の紛争地をまわっています。
アフガニスタンでは、タリバン政権下を取材し、仕事も勉強も剥奪された女性たちに寄り添って取材する。
ごく普通の20歳の生き生きした女性たちの姿や、写真を取るといったら化粧をしてくるとか、戦地であってもそこには人間の日常がある。
アフリカのウガンダでは、少年兵の心のトラウマ、誘拐されて、ゲリラの妻にされた少女など子供に対しての取材をする。
こういうときもホメオパシーがあれば心のケアもできるになあ。
戦地にいるときっと色々くじけそうなことがあると思う。
仲良くなった人たちが暮らす地域がタリバン勢力によって陥落したとか、地雷が今も埋まっていて撤去に100年以上かかるとか。
現実をみると、人間てこんなことをしてしまうのか、と私だったら悲しくて、絶望してしまいそうだけど。
そう、すべて人間がしたことだからね。日本にいて、日本人的感覚では信じられない。
身体だってきついこといっぱいあっただろうし。
でもきっと救われたのも同じ人間によってだったんだろうね。
本当にどんな思いで戦地の空を見上げていたのかなあと思うけど、なんだか山本さんの本は宗教的というか、穏やかで静かなエネルギーがあるんだよね。
静かなんだけど、読むと心を揺さぶられるというか。
それは人柄だと思う。
淡々と、事実を発信して、それによって世界を変えていくんだという強い意志と熱い情熱。
その、情熱はこうやって本を読んだ人にはずっと受け継がれていく。
「あなたの思いは死なないよ」っていつも本を読むとそう思います。
山本さんが平和を望んだ、きっといい世界になっていくから。
改めて、山本さんの死についてのネットに出ている報道をみても、どうも情報操作の印象がぬぐえない。
政府軍が発砲した、とされている。
山本さんは最後、反政府軍(FSA)と行動をともにして、反政府軍の陣地にいた。
シリア入国を手引きしたのもFSA、山本さんの遺体の映像をYou tubeにいち早く公開したのもFSA。
油断して「FSAだと思って近づいたところを政府軍に打たれた」、とされている。パートナーだった佐藤氏もライブドアのインタビューで語っている。
打ったのは反政府軍(FSA)だったんじゃないの?
そんな敵の陣地に政府軍がいるだろうか。戦地ジャーナリストでベテランの二人がそんなミスをするだろうか?
わざわざ選んでなぜ日本人ジャーナリストを狙う必要があるのか。
倒れて即死した後も執拗に打っていたという佐藤氏の発言からも、確実に狙って殺そうと思っていたのではないのか。
銃撃戦から病院搬送、ユーチューブへの動画投稿も以上に早く、手際がよく、まるで「準備していた」よう。
私は、発砲したのは、反政府軍だと思う。それもアメリカとフランスあたりから指示を受けていた人。
反政府軍はシリアの資源を奪いたいハゲタカ アメリカが後方支援をしている。
日本人のしかも女性を狙い撃ちにしたのは、きっと日本の世論を反シリア政府にしたてて、お金を出させたかったからだよ。
佐藤氏は反政府軍のことを「仲間の兵士」と言ってたけど、本当に仲間だったの?
シリア政府は、殺害は反政府軍だと言っている。
昔イギリスのチャンネル4の関係者はシリアの反政府軍に同行取材した際、危険地帯に連れて行かれて、死ぬことでプロパガンダに利用されそうになった、と実際に言っているしね。
日本人が誘拐されたり、殺されるときっていつも何か裏にある気がする。
山本さんが死亡したとき、哀悼の意を表したのは米国・フランス。BBCも2分間の報道をした。
世界では日本人は、受け入れられているから、日本人女性を殺すなんてなんて非道な、というイメージで世論を味方につけたくて。
それに利用されたのでは。
山本さんは、本当の真実をするどく報道するジャーナリストだった。
イラクでのアメリカのやり方、非道も本で堂々と書いていた。だからターゲットにはなっていたはず。
でもね、人は死んでも魂は死なない。
今もきっと戦地を自由に飛び回って、現地の人々を優しい目で見守っていると思うよ。